22/09/14 A's happy with... #52

待たせたな。(前回から3週間ぶり)

誰も知らないア・リーグ最下位で毎日Langeliersで過酷なオナニーをして過ごすオークランド・アスレチックス観戦日記です。

1B争いのここまで

開幕直後は、Billy McKinneyが外野手も兼任しながらよく1Bで起用されました。何と言ってもストーリーが良い。昨年までのスター1B・Olsonと同じ左打ちで、高卒からドラ1でOAKに入団したところまで一緒。しかしMcKinneyはOAKをトレードで出たあと6球団を渡り歩いたすえ28歳で古巣に帰ってきた「かつてのプロスペクト」です。これが才能を開花させたりするとめちゃくちゃ気持ち良いところだったのですが…。

McKinney (23試合 57打席) .096/.158/.173, 1HR, 7.0% BB, 28.1% Ks

結局McKinneyがいたのは最初の1ヶ月だけでした。AAAに降格したきりとなっていますが、AAAではチームトップクラスに打ちまくってます。

McKinneyの後釜となる一塁手は思わぬところから出てきました。最初は例の感染症関連の補充選手として来たChristian Bethancourtが打棒に冴えを見せ信頼を勝ち取るとそのままMLBロースター入りし、二番手捕手を兼任しながら右打ちの一塁手として定着したのです。

Bethancourt (@OAK 56試合 182打席) .249/.298/.385, 4HR, 5.5% BB, 22.5% Ks

歴史的貧打にあえぐチームにあってマシな打撃ができたBethancourtでしたが、その後TBRに求められてトレード、栄転となりました。
今年既に出場試合数、打席数、各種打撃成績でキャリアハイを記録しており、彼にとっては飛躍の年となりましたね。
このトレードで獲得したCal Stevensonはメジャー昇格を果たしています。良きかな良きかな。しかしそれはともかく、再び1Bがいなくなったわけです。

これに伴い、開幕当初から外野を兼任しつつ1Bでも出ていたSeth Brownが専ら1Bでレギュラー出場するようになりました。
今季既に21HRを放っておりキャリアハイ。WARはチーム野手で2位。…まあ、2にも満たないんですが!

Brown (130試合 474打席) .233/.295/.442, 21HR, 7.6% BB, 25.9% Ks

でもBrownは左打者で右投手の方が得意なので、右打ちの一塁手と打席を分け合うプラトーン起用が考えられるわけです。

…で、前置きが長くなったんですが!!
ここで登場するのが今日話したかったDermis Garcíaです。
かつてNYYのプロスペクトだった彼ですがメジャー昇格を果たせぬままマイナーFAとなり、今季24歳でマイナー契約にてOAKへ加入していました。
Bethancourtのトレードで空いた枠でMLBロースターへ入ると、一度小さな離脱を挟むも復帰してからプチ爆発。ヤンクミでもかばいきれるかどうかという惨状のチームにあって気を吐いているんですよ!!

García (20試合 59打席) .288/.373/.538, 3HR, 10.2% BB, 42.4% Ks

スラッシュラインは申し分なし。59打席で3HRも立派。
しかしあまりにわかりやすい課題があるのも見えますね。4割超えの三振率! 変化球に弱く、特にカーブにはどうしようもなくクルックル。
またここまでBABIPが.500と幸運なヒットでだいぶかさ増ししており、xwOBAは.255にまで萎みます。

それでもGarcíaに期待したいのは、なんといっても飛ばせる選手だからです。数多の扇風機がマイナーで行方不明になっていく中、曲がりなりにもMLBまで上がってきてHRも打っている。
幸い勝負を焦る必要はない状況なので、まだ若い彼を根気強く使ってみてほしいなと思うところです。

最後に余談。
かねてより天才的な打撃センスを高く評価されていたJordan DiazがAAAに昇格しました。先月22歳になったばかりの彼ですがAAAでも打率.330と好調を維持しています。
三塁手として使われ肩を評価されていたものの集中を欠くことがあり一塁へ行かされたみたいな話を読んだことがありますが、この若さと打撃は一塁の有力候補として挙がってくるでしょう。
NeuseがOAKを去るときマイナーに置き忘れていった打力を拾ってきたかのような彼は、今後も大注目したいところ。

更にその下には弱冠20歳にしてA+~AAで27HRを放っている天才Soderstromが…ウオオオオオオッ!