中島ヤスミン

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  • Keren haOr - ユダヤ・アラブの子供たちが共生

    日本語で、ユダヤ人とアラブ人の間で共存を進める人々を紹介し、その活動を日本でサポートする人々の輪

最近の記事

ハマス指導者、ヤヒヤ・シンワルとの一年

ユダヤ暦5785年(西暦2024年)、仮庵祭(スコット)第一日目、人々がテント(スカ)の中で祝日を過ごしていた午後15:45に最初の速報が入った。 「IDFはハマス幹部ヤヒヤ・シンワルを排除した可能性」があり、現在確認中という一報だ。遺体の写真と生前の写真が比べら、歯形の写真も公開された。約1時間半後、指紋、DNAにより完全に本人と確認された。 このニュースは戦争の大きな転換期になるかもしれない。去年(2023年)10月7日、仮庵祭(スコット)第8日目シムハット・トーラの

    • UNRWAとハマスの関係

      こちらの音声記録は、2023年12月27日にIDF(イスラエル国防軍)が公開したものです。11月末、イスラエルの拉致被害者約80人の解放と引き換えに、6日間だけガザに人道援助物資が搬入され始めたころ、このガザ住民は「UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の管理は、ハマスに所属する人々によって運営されている」と発言しています。 私がハマスとUNRWAの関係について初めて知ったのは、2014年のガザ紛争(Operation Protective Edge)の時でした。20

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      • レバノンとイスラエルの現状について

        北部レバノンとイスラエルの現状は非常に緊迫しています。日本では、2週間前のポケベル爆発事件により、ヒズボラ(神の党)とイスラエルの戦闘が始まったと考える人も多いかもしれませんが、これは報道の問題が原因です。多くの報道機関は、パレスチナ(ガザ)の被害に注目し、イスラエル側の被害を軽視した結果だと言えるでしょう。 しかし実際には、2023年10月7日の早朝、ハマスによるイスラエル攻撃が始まり、その後、ハマスと同盟を組むヒズボラもイスラエルに対する攻撃を開始しました。ハマスが行っ

        • ガザから救出された拉致被害者 カイス・ファルハン アルカーディの証言

          去年10月7日早朝、ガザからハマス戦闘員(テロリスト)を中心にイスラエル領土へ侵入し、地域の住民や野外フェスに参加していた若者たちを約1200人殺害した。そして0歳児を含む子供、女性、老人、外国籍を含んだ250人がガザに拉致された。この事件から現在進行中のガザ戦争が勃発した。 イスラエル国家は二つの目標をこの戦争で掲げた。一つは、すべての拉致被害者をイスラエルに連れ戻すこと(以前に拘束された4名を含め)二つ目はこの計画を立案したハマス組織を2度とこのような攻撃をさせないため

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        • Keren haOr - ユダヤ・アラブの子供たちが共生
          5本

        記事

          パレスチナ西岸地域 ジェニン難民キャンプ

          ジェニン難民キャンプの住人Sに連絡したところ今日(6月27日)ジェニンに来ないか?と誘われた。ちょうどキャンプがIDFによって破壊さてたので見てほしいと言っている。 Sは1ヶ月前に難民キャンプで銃撃戦に巻き込まれ負傷したので、その後回復したのか聞くつもりで連絡を取ったのだ。最近のジェニンの様子など時々彼から聞いていた。戦争が始まってから西岸地域の検問所は閉まっていることが多い。どこが開いているかわからない。エルサレムからジェニンへの直線距離は76kmだが、片道3時間かかる。

          パレスチナ西岸地域 ジェニン難民キャンプ

          ハンド・イン・ハンド(HIH)エルサレム校   父母たちのインタビュー 3

          私は将来、私の娘をエルサレムのハンド・イン・ハンド(Hand in Hand)幼稚園に通園させたいと思っている。私はこの学校を選択した親たちに関心を持った。そこで2009年12月、仕事の合間をぬって、それぞれ宗教の異なる親にインタビューをした。 ロザンヌ・アイード (アラブ人母親) 宗教: キリスト教 職業: ソーシャルワーカー 出身地: ガリラヤ地方、エラブン 学歴: エルサレム・ヘブライ大学卒業 現在テルアビブ•バリラン大学で公共政策の修士課程に在学中 息子: 17歳,

          ハンド・イン・ハンド(HIH)エルサレム校   父母たちのインタビュー 3

          ハンド・イン・ハンド・エルサレム校父母たちのインタビュー 2

          私は将来,我が娘をエルサレムのハンド・イン・ハンド(Hand in Hand)幼稚園に通園させたいと思っている。私はこの学校を選択した親たちに関心を持った。そこで2009年12月、仕事の合間をぬって、それぞれ宗教の異なる親にインタビューをした。 一滴のしずくとなって、水面に徐々に波紋を広げ、社会に浸透していけたら タミー・アインシュタイン(ユダヤ人 母親) 宗教: ユダヤ教徒 職業: アートセラピスト 出身地: ニューヨーク。 12 歳でイスラエルに家族と共に移住 学歴:

          ハンド・イン・ハンド・エルサレム校父母たちのインタビュー 2

          ハンド・イン・ハンド、エルサレム校  父母たちへのインタビュー1

          私は将来、娘をユダヤ人とアラブ人の子供たちが共に学ぶ、エルサレムのハンド・イン・ハンド(Hand in Hand) 幼稚園に通園させたいと思っている。そこで私は子どもをハンド・イン・ハンドに通学させている親たちに興味を持ち、昨年12月、それぞれ宗教の異なる親たちにインタビューした。今回からシリーズでそれぞれの父母たちの意見を紹介する。 平和に共存できる未来に確信 モハメッド・アイード、(アラブ人父親) 宗教: イスラム教徒 職業: タクシー・ドライバー(現在) 出身地:

          ハンド・イン・ハンド、エルサレム校  父母たちへのインタビュー1

          ハンド・イン・ハンド(HIH)エルサレム校訪問 ユダヤ・アラブ共存教育の現場

          「娘をここで学ばせたい」 6月 25 日、松村さんと共にエルサレムのハンド・イン・ハンド事務局と学校を訪問しました。今回の訪問目的は次の2点でした。 1、ハンド・イン・ハンドの活動にユダヤ・アラブ青尐年共学共存日イ支援会がどのように寄与できるのか。 2、私個人が娘をこの学校で学ばせたいので様子を聞きたい。 学校の基本教育方針に賛同 私がなぜこの学校で自分の子供を学ばせたいと思うようになったかと言いますと、学校の方針が、まずヘブライ語とアラビア語の2カ国語を基本としていること

          ハンド・イン・ハンド(HIH)エルサレム校訪問 ユダヤ・アラブ共存教育の現場

          誤解の砦から相互理解へ ユダヤ・アラブ青小年政治懇談会

          山崎エステル(Ester Yamazaki) 2007年1月 10 日のことですが、新聞の片隅に目立たない小さな記事がありました。『彼らは汚い』という見出しの記事でした。 この記事は、ハイファ大学の3人の博士によって04年と05年に行なわれた世論調査の結果を報道したもので、ハイファ大学のユダヤ・アラブ・センターのバイリンガル学会で発表されました。調査に参加したのは、イスラエル全土から選ばれた 22 校, 1,600人の高校生でした(下表参照)。 ユダヤ人高校生のアラブ人

          誤解の砦から相互理解へ ユダヤ・アラブ青小年政治懇談会