実家ではまるトラップ
先週末、実家に少し帰っていた。
要介護人の父と、父の介護中の母親に会う為である。
とは言っても、平日だけでなく休日でも、看護師さん、介護士さん、ヘルパーさん、作業療法士など介護の専門家の方々が父の世話をしてくれる。
本当にありがたい。
素人の私は家事しか出来ないが、娘が帰ってきたら父親はいつも喜んでくれる。
数年前の紅白で、「吾亦紅」という曲を聞いた事があり、ふと思い出してYouTubeで聞いてみた。再生回数が高くて驚いた。
亡きお母さんのお墓参りをする為、田舎に帰省中の男性が、お墓の前で母親に話しかけている歌なのですが、この男性がなかなか帰れなかった事を母親に謝ってるんですよね。
とても哀しい歌で、こんな思いしたくないな、と思い、両親が元気なうちに実家に時々顔を出している。
いつかは別れが来るのだけれど。
私は子供もいないし、時間もあるから出来るのであるが。
しかし実家に帰るといつもクタクタになる。
私が寝ている部屋が父親の部屋の隣で、いびきがうるさくて何度も起こされるし、夜中におかしな行動を取る事もしばしば。
パーキンソンの薬の副作用で、父は妄想に悩まされているのであるが、夜中の妄想は酷くて、変な事を言い出すので、時々狂気を感じて怖くなる。
母親は本当に大変だと思う。
ショートステイも利用しているようだが、父親がステイ先ではよく眠れないらしく、戻ってきたらおかしくなるらしい・・・
それにしても実家には謎が多い。罠が至る所に仕掛けられている。
お風呂で、シャンプーの容器がたくさんある。
中に何が入っているか分からないのだ。
水で薄められた何か分からない液体。
シャンプーだと思って洗っていても泡立たない。どうやらコンディショナーだったようだ。騙された。
よく見ると、マジックでシャンプーの容器に「リンス」と書かれている容器もあるが、中身が合っているか不明だ。
お風呂から母親を呼び出して、
「どれがシャンプーなん?」と確認しなければならない。
台所も同じだ。
空の容器がなぜか沢山ある。
洗いカゴの中に常に食器が入っている状態のようだ。
食器棚に戻そうとしたら、食器棚もパンパンで入らない。
シンクの上に、吊り下げ水切りラックもあるが、コップ置き場になっていて、ぎっしり詰まっている。
戸棚にコップをしまったら、「ここはグラス置きだ」と言われた。
冷蔵庫もパンパンで、どこに何が入っているのかさっぱり分からない。
バターすら出せない。やっと見つけたらテトリスのように隙間に差し込まれているので、抜くと周りの物体が崩れる・・・
あまりにも腹が立つと食材の断捨離をするのだが・・・
母にとってはありがた迷惑なのかもしれない。
どうやって管理しているのかは謎である。
プラスチックのゴミ箱も、なぜか外にあり、水が溜まっていたりする。
プラごみを捨てる度に勝手口を開けなければいけない。
なぜ家の中に作らないのかと聞くと、母はとても機嫌が悪くなる。
仕方がないので私専用のプラごみ袋を台所に作る。
掃除をしても感動は薄く、ご飯を作ると大喜びする。
関西に戻って来る前は、1週間くらい帰省していたので、ストレスが溜まったが、近いと、1〜2泊なのでイライラせずに帰れるのはいい所かな・・・
今月も無事に帰れて良かった・・・
愚痴ばかり言わず、掃除してあげないといけないですね。