渡らぬ白鳥
雨が降る季節
蓮の葉の広がる幻想的な湖を訪れた
季節外れの白鳥が数羽
群れをなしトコトコ歩いている
あまりにも愛らしいお尻に吸い寄せられる
きっと、近づいたら逃げられるだろう。
しかし、なんとついには群れの中に紛れてしまった。
彼らは私を気にせず、草を食べている。
よく見ると羽が折れている白鳥がいる。
彼は渡れなかったのだ。
しかし、健康そうに見える白鳥の方が多い。
彼を気にして、渡らなかったのだろうか。
しばらく紛れていると、
鴨の親子が群れを横断。
親子も私を気にしない。
皆んなに受け入れてもらえて嬉しい。
私も何かを受け入れよう。
きっと、誰かが嬉しいはずだから。