読書日記『生きるためにつながる』(石鍋仁美,2013)&『つながるカフェ コミュニティの〈場〉をつくる方法』(山納洋,2016)
3ヶ月間、北海道の中山間農業地域でひとり暮らしをした。バイト先である牧場と家を往復する毎日で、知り合いも少なく、とても寂しかった。
唯一、ひとと繋がれる場所は、夏の間だけ開いている山の上のカフェだ。店主の方が話しかけてくれたり、面白い人と引き合わせたりしてくれて、とても元気が出る場所だった。
来年度からその町で就職するにあたり、自分が自分のままでいられるような居場所を持てるかは精神的死活問題だな〜と思う。ついでに、若い移住者が集まって知り合いを作れる場所があるといいな、なんて考えている。
そういうわけで、〈場〉作りに関する本を地元の図書館で借りてきた。
生きるためにつながる
30代20代を中心に、「横のつながり」「認め合い、高め合う」関係性ができつつある。どんな活動があり、既存の企業やまちづくりにどう影響を与えているのか、事例を多く取り上げて紹介している。
渋谷のコワーキングスペースから縁側カフェ、エシカル消費…と「モノ消費」から「コト消費」の側面が強くなっているよね、ということがよくわかる。
今の30代より下の世代は、「大学を出て、良い会社に定年まで勤めて、結婚してマイホーム・マイカーを持つ」という「普遍的な幸せ」が持ちづらい世の中に生まれてしまった。それは不幸だと感じていたが、「つながり」に解決策を求めてもいいのかも、と思った。これからも分断はあるだろうけど、その度に乗り越える努力をしていかないとな。
つながるカフェ
筆者がカフェやバーの運営や企画をするなかで考えたこと、学んだこと、見てきた事例などを中心に「場づくり」について考える本。
という部分に共感し、俄然興味が出た。なんとなく、場づくりをする人は、人が大好きなのだと思っていた。私は人見知りをする内向的なタイプなので、場づくりのリーダーにはなれないな、と思っていたが、この部分を読んで挑戦してみたくなった。
気になった(あるいは、気に入った)部分を、下に引用して記録しておく。
「つながるカフェ」では、既存のカフェや居酒屋などでもつながることや、場づくりはできる、という可能性も書かれている。最初は、そこから「場の編集能力」の基礎を身につけることも良いのかもしれない。
読了日:2022/10/27
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