![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107407402/rectangle_large_type_2_9ee00a32b6d2af683fbc70c03b45af03.png?width=1200)
Photo by
platinousmoon
読書日記『君が前の彼氏としたキスの回数なんて俺が3日でぬいてやるぜ』(三代目魚武 濱田成夫,1994)
図書館の「詩・俳句・短歌」のコーナーで見つけた。このタイトル凄すぎないか…???と思って借りた。
神よ
神よ
俺のために
マカロニサラダと
クリームシチューをつくれ
そしたらいっぱい くう
良すぎる。最後の「そしたらいっぱい くう」は、きんにくんの「パワー ハッ(笑)」を付けたいくらいに良い。良いなぁ。
ソースのあるところまで
豚まんにカラシだけつけて
ソースのあるところまで歩いていこう
短さも相まって、なんだか短歌みたいだ。「ソースのあるところ」は自分の家なのかもしれないし、恋人の家なのかもしれない。熱々の豚まんのほうが美味しいだろうに、それを少し我慢して、ソースをつけたい、という状況が独特だけど共感できて好きだ。
ほんますごい
女たちの
あの
あいつらにしか
わからんような
手紙の折り方
あれは
ほんま
すごいな
わかる〜!となった詩。あれはほんますごいよな。
夏みかん
おうおうおうおうおう
夏みかんなんて
あとで食おうぜ
始まり方もいいし、終わり方もいい。「なんて」と言っているのに、しっかり食べるんだ…みたいな。
君のおっぱい
女はいいよなー
いつでも
自分のおっぱいを
見たい時に
見れるんだもんなー
いいなあ
俺にも見せてよ
解釈揺れなど起きないくらいに単純だ。こんなに単純でも、詩になるんだ!という驚きがある。
黒木瞳が「淫らなことを考えている自分が好き。大人だからこその思考回路な気がする。」と言っていた(うろ覚え)が、ここにもその雰囲気を感じる。
読了日:2023/06/04