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ごはんについて書くための習作76 - マトンビリヤニ

今日から新学期が始まった(台風の影響で1日休校になった)息子は、学校の友達とランチ。12時過ぎに妻と出て行った。私は先月の後半から体調を崩していたので(「溶連菌」を近所かどこかでもらってきて、1週間以上、発熱。)、久しぶりにひとりの昼食へ。10日くらいろくに飲み食いしなかったせいで、4〜5キロ体重減。酒量は以前の1/10くらい。いや、もっと減ったか。動いていなかったので、体力は落ちているが、体が軽い。雨は少し降っていたが、商店街に近い交差点で傘をさしている人がいなくなった。
家を出るのが少し遅かったので、空腹感が強い。地下にあるインド料理屋でビリヤニを食べることにする。格子状のガラスから店には客がいなくて、店員がカウンターでYouTubeか何かを見ているのが見える。色々な店で入店を気づかれないことが多いので、少し強めに引き戸を開けて入店。

ここのメニュー表(ラミネートされたB4くらいの紙)は結構な頻度で変わる。新しくなったメニュー表にはビリヤニセットの表記がない。ただ、ひとつ前のメニューのときもビリヤニは別シートだったので、水を持ってきた店員にビリヤニはありますか、と自信をもって話しかける。分かってるね!みたいな雰囲気もなしに「はい」と答えて奥からビリヤニセットの載ったシートを持ってこられた。マトンビリヤニにするつもりだったが、念の為、シートを一通り眺めてから、注文。ドリンクはマンゴーラッシー、辛さは中辛。だらだらと読んでいる『富士日記』を開いて待つ。店内はまだ私一人。店員の一人はすることがないのか、まだYouTubeを見ている。

日替わりカレーが700円。チキンビリヤニセットが950円で、マトンにすると+100円で1,050円。夜に来たことがないから分からないが、昼は10人きたら良い方なのでは、と想像。一人1,000円でも10,000円か。今年でフリーランス3年目。急に「欲」みたいなものが無くなってしまって。いや、もとよりないが。無気力2024。売り上げが去年より30%くらい下がる予想。それはそう。YouTube見ながらぼんやりやっていけるくらいの気力がいいですよね、と。勝手に思いながら、マトンビリヤニセットを受け取る。チキンビリヤニセットよりご飯が少ない気がする。まあ、ノリで決まるんだろう。名前の知らないヨーグルトっぽいヤツと、カレーも付いてきて、今日のカレーはバターチキン。

チキンに比べてマトンビリヤニの方が辛い気がするが、これもノリで決まるんだろう。バターチキンも甘いけど、辛い。マンゴーラッシーの表面に溶けた氷の水の層ができている。13時前くらいになって、パタパタと3人、1人客が入店。低気圧のせいか本調子でないせいか、左耳がひっくり返る(気圧が変わると耳が詰まるアレ)。近所でビリヤニが定番メニューとして食べられる店がここしかないので、皆にもビリヤニを食べて欲しい。ただ彼らのテーブルに置かれたメニューには載っていない。女性客がメニューを一通り眺めたあと、店内の壁にパラパラと張られたオススメメニューを見ている。しかし、壁にもビリヤニの文字はない。ビリヤニを掬うスプーンがステンレスの皿に当たる音を強める。あいつ、メニューにないものを食べてるぞ。ステンレスのカチカチという音の効果はなく、日替わりカレーを注文。
後から入ってきた男性客は店員に日替わりカレーの内容を聞いている。野菜カレーらしい。あまり気に入らなかったのか、メニューを眺めつづける男性客。すると、店員が私のテーブルからビリヤニのメニューをもって差し出した。ナイス接客。ナイス接客も効果なく、2種盛りのカレーセットが注文される。

傘立てがなくて、テーブルの横に立てかけていた傘を忘れた。

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