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【タワースタンプラリー】行田タワー(古代蓮会館)

全日本タワー協議会(https://www.japantowers.jp/)が実施している「All-Japanタワーズスタンプラリー」の参加記録です。今回は2024年9月15日行田タワー(古代蓮会館)を訪れた様子をお伝えします。(3,242文字)


元々タワーじゃありません

今回紹介する施設は、映画「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」の作中に行田タワーの名で登場して以来注目を集め、ついに今年(令和6年)から全日本タワー協議会に加盟しました。以前から埼玉県内唯一の展望タワーとして知られていましたが、メディアの力はやはり大きいですね。

映画の影響で通称が愛称に

施設の事を調べてみたら意外な事実が判明しました。施設の正式名称は「古代蓮の里 古代蓮会館」であり、タワーを名乗っていません。今まで「行田タワー」は施設の通称でした。行田市ホームページにもそれがわかる記述がありました。映画の影響ですね。

古代蓮の里にある古代蓮会館展望室は、地上50mから市内を一望できる県内唯一のタワーとして、毎年多くの方が訪れる市を代表するランドマークとなっています。また、令和5年に公開された映画「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」 に登場したこともあり、年間来場者数も13万人を超えています。令和6年には、全日本タワー協議会にも加盟し、さらに注目を集めています。

この度、タワーの正式名称を「行田タワー」とし、サイン(看板)をタワー側面に設置しお披露目することとしました。「行田タワー」を全国に「発射」し、多くの方に行田の魅力をPRしていきたいと考えています!

行田タワー全国発射プロジェクトを開始します|行田市

私もこの映画を観ました。行田タワーが物語の大きな要素になっていたり、通天閣やその他タワーが出てきたりして、タワー好きにはたまらない作品でした。

行田タワー(古代蓮の里)への道

行田タワーは行きづらい場所にあります。市の中心部から離れており、近くに鉄道駅がありません。駅からバスに乗り換える必要があります。また、そのバスも1時間に1本くらいの間隔で運行されているため、公共交通機関で行く場合は時刻表をよく確かめましょう。タクシーは1メーターでは行けない距離です。私たちは高崎線行田駅からコミュニティバスに乗り継いで行きましたが、行田市の外れにある行田駅で待ちぼうけを食らいました。行田市駅と違い駅周辺に商業施設や観光施設はありませんので、JRを利用する場合は特に注意しましょう。

クルマで行く場合も幹線道路から離れているため、経路はあらかじめ確認しておきましょう。バスの車内から道路の混雑状況を見た限りでは国道17号を外れるとスムーズに流れているようでした。信号も少なく、ドライブには向いているかもしれません。

タワーから見下ろして行田を満喫!

行田タワーはあくまで古代蓮の里という都市公園の施設「古代蓮会館」の一部という位置付けです。他の観光タワーと性格を異にしますので、他にあってここに無かったり、展望台として問題があったりして、タワーとして不十分に感じるところがあります。しかしそれらはこのタワーで言及するべきではありません。後ほど解説します。

施設基本情報

休館日
月曜日(祝日の場合は営業)
祝日の翌日(土および日曜日の場合は営業)
年末年始
営業時間
9:00~16:30
※受付16:00まで。蓮の開花期(6月中旬から8月上旬まで)は7:00から。
入館料
大人:400円 小人(小中学生):200円
※20名以上の団体割引や障害者手帳保持者への割引あり

参照:古代蓮会館(古代蓮の里)
https://www.ikiiki-zaidan.or.jp/kodaihasu/facility/kaikan.html

タワースタンプは会館入館受付から入って右手奥にスタンプ台が用意されており、自由に押印できます。訪問時の2024年9月時点ではスタンプ付近に係の方がいらっしゃいました(タワー協議会入会から間もないからでしょうか)。ラリーストである事を伝えたところ、会館事務所らしき場所から記念品を持ってきてくれました。

スタンプ台の様子。協議会入りを強くアピールしていました。

タワーを捨てよ……

展望室にはエレベーターで登ります。スタンプ台からさらに左手に進んだところにありますが、期待しないでください。観光タワーのエレベーターホールは大抵展望台へのドキドキ感を高めるような演出をしてくれるものですが、公共施設だからということもあり控えめです。

地上階エレベーターホール。あくまで古代蓮会館の一部といったシンプルな造り。

展望室に到着すると、関東平野の開放的な風景が広がります。素晴らしいロケーションなのですが、室内が映り込んでしまって景色が見づらいです。景色を眺めるだけであれば気にしないように意識して楽しめますが、遠くの風景を撮るのは難しいです。

タワーから西側の山々を撮ろうとしても写るのは自分の姿です

窓が地面に対して垂直に設置されているため、室内の風景が映り込んでしまうのでしょう。他のタワーの展望台は地面に対して反るような窓になっていて、映り込みを防いでいます。この窓のせいでしょうか、この他にも日光の影響で困った事象が発生しているようです。

外から展望室を見るとこんな感じで、地面に対して90°です。
Kowaてれぼーくんも光の関係で使えない時間帯が発生します

設計ミスなのか、敢えてなのか、この窓のおかげで関東平野の眺望は台無しです。でも目線を変えたら「敢えての事」だとわかったのです!

蓮へ目を向けよう!

眼前に広がる蓮沼がよく見えるんです!施設側としては遠くを眺めさせる意図は無く、古代蓮を楽しんで欲しいという事がわかったのです。

タワー西側の風景の角度を下に向けると立派な蓮沼が楽しめます

既に蓮の花の時期が終わってしまっているのが残念ですが、開花時期の7月から8月にかけての季節は想像するだけでも美しいであろうことがわかります。

毎年話題になるアレです

蓮沼の反対側には世界一の大きさを誇る田んぼアートがあります。こちらは10月初旬まで楽しめるので秋のドライブコースとして組み込むべき場所だと思います。
参照:2024「田んぼアート」in行田|行田市
https://www.city.gyoda.lg.jp/soshiki/kankyokeizaibu/nosei/gyomu/art/9912.html

地上から見る田んぼアートも乙なものです

あくまで「古代蓮の里」

タワーが施設のメインではなく、古代蓮の素晴らしさを感じてもらう事を目的としているのだと理解してきました。地上階に戻ると展示室への案内があります。展示室では、古代蓮発見の経緯から蓮の生態、蓮華と人の文化的なつながりなど、蓮について丁寧でわかりやすい展示があります。

蓮の魅力を伝える事に注力しているようで、特設展示スペースのイベント等で使われるであろうPCが更新されずに使われていました。Power Mac G5かな……

埼玉グルメも楽しめる欲張り施設

他のタワーに真似できないポイントは蓮だけではありません。グルメも素晴らしいです。古代蓮会館の向かいには休憩所があり、うどん店やスナックスタンド、売店があり、行田の幸を味わえます。埼玉の知る人ぞ知る名物、武蔵野うどんは、しっかりした歯ごたえと噛みしめるほどに滲み出す旨味を存分に楽しめます。しかもお値段も800円ほどとお手頃で最高です。ゼリーフライ(コロッケ風のおからの揚げ物)もソースが染みてクセになりそうな味でした。

肉汁うどん。近所にこのお店あったら毎日通うと思います。

次は古代蓮の花だな

開花時期が夏休み期間ということもあり、ちょっとずらして訪問したのですが、蓮の花見ないと始まりませんね。タワースタンプラリーを結願したらお礼参りを兼ねて蓮の花の鑑賞のために再度訪れたいと思いました。とにかくタワーとしては異色な存在ですよ!

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