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Snakefinger - Chewing Hides the Sound

本作はギタリストであるスネークフィンガーの1stアルバムになる。レジデンツとの共同プロデュース、ラルフレコーズからのリリースということでポストパンク期のレジデンツの影響の大きい1979年の作品だ。楽曲自体もカバーを取り入れつつレジデンツとの共作を軸にしておりレジデンツ色の強いアルバムになる。

The Modelは、クラフトワークのカバーだがオリジナルの発表が1978年であり本作の発表はその翌年になるので、その後多くのカバーを産んだこの曲のかなり初期のカバーになるのではないかと思う。ギターによるフレーズは全く違和感がなくこの曲のガレージ的な魅力を引き出している。

The Vivian Girlsは、ポップなフックのフレーズとレジデンツ風の捉えどころのないメロディーが組み合わさったプログレッシブな楽曲だ。選ばれし者、空を登り、降りる、といったような暗示的な歌詞とシアトリカルなギターフレーズが素晴らしい。また、続くモリコーネの作品Magic and Ecstasyのカバーへの違和感のないつなぎもとても印象的だ。

Talkin’ in the Townは、複雑なギターリフと浮遊感ある不思議なメロディーが交互に訪れる。アプローチはあくまでポップだが旋律の一つ一つがとても奇妙なフィーリングに覆われている。中間部にはレジデンツの影響が強いと思われるギターソロが挿入されているが穏やかでありながら性急さを備えたとても面白いアプローチだと思う。

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