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Cobblestone Jazz - 23 Seconds

カナダのCobblestone Jazzによる2007年の1stアルバム。マシンライブのような形でインプロビゼーションを軸にしつつミニマルな電子音をポップに構築していくスタイルが素晴らしい。

冒頭のWaiting Roomのアンビエントスケープとスピリチュアルドローンなオープニングから続くHired Touchのテックハウス的な淡白なキックに移行する流れが素晴らしい。Hired Touchは、スピリチュアルドローンを断ち切る純度の高いソリッドでパーカッシブなリズムトラックが素晴らしい。終盤、徐々にパッド系のサウンドが差し込まれてWaiting Roomからのつながりが見えてくるアレンジが美しい。

Slap the Backは、半音のトランスポーズを繰り返しながら進んでいく音階の響きが素晴らしい。シンセベースはアシッド寄りのフィルターがかけられているが極めて抑制されたアプローチが非常に効果的に響く。エレピによるクロスオーバー的なフレーズは一般的なマシンライブではあまりみられないアプローチではないかと思うが非常にモダンで印象的だ。

Peace Offeringは、ボコーダーフレーズや抑制されたテンションコードにフュージョン的なアプローチを活かしつつ、リズムトラックはミニマルテクノの淡白さが維持されている硬質な美しさが印象的だ。シーケンスフレーズのアウトスケールとシンセベースのランニングアプローチという対照的な2つのパートが楽曲の軸になっているのはとても面白い。

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