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VELLUDO - Between The Lines

1980年代の英国ネオサイケデリック系のバンドを思わせるサウンドが素晴らしい2024年作。バンド自体が活動していたのは1980年代後半とその前後になるようなので作品はその頃に作られたものが多いと思う。その意味ではほぼリアルタイムに英国シーンと連動した東京のバンドだったのだろうと思う。バンドのメンバーは各々1990年代を牽引することになる。

Speak Likeは、メロディーもギターのアプローチもEcho And The Bunnymenを連想するが、スピード感やボーカルの浮遊感はこのバンドらしさでもありとても面白い。本作の録音は2024年に行われているようだが、オリジナル当時の雰囲気を保ちつつコーネリアスらしいギターフレーズが随所に差し込まれていたり、以前の活動からの一貫したつながりが感じられるのが面白い。

Over Youは、繊細なサイケデリアに時折入り混じるノーウェイブ的な粗さを含む空気感がとても美しい。シンプルなコードとシンプルな演奏に淡いボーカルメロディーが組み合わさるアレンジが淡々と進行していく。

Candy Rainは、ネオサイケデリックらしさ溢れる瑞々しい多幸感が素晴らしい。ワンコードを基調にしつつミニマルなバンドがコードチェンジする瞬間や、ボーカルのファルセット等、わずかな変化にとても美しい瞬間が凝縮されているように思う。とても心地よい。

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