Bruce Cockburn - High Winds, White Sky
長いキャリアの中でSSWとしての姿勢を保ちながら、さまざまな音楽スタイルに挑戦し続けるブルースコバーンのごく初期の作品。1971年作。アコースティックギターを軸にした一音一音を慈しむような丁寧なアプローチが素晴らしい。
Happy Good Morning Bluesは、透明感あるメジャーコードのアルペジオが美しい。リラックスした雰囲気と倍音を含む声質と飾らない歌に、時折差し込まれるギターのブルースフィーリングの組み合わせがとても心地よい。
Golden Serpen Bluesは、朴訥としたピアノがボーカルメロディーをユニゾンで辿りながらオブリを重ねていくラフなスタイルに惹き込まれる。終盤のピアノによるソロは非常に軽快な流れと叙情的な瞬間があり、シリアスなコード進行を楽しむようなスタイルが面白い。
Ting/ The Cauldronは、インスト作品になるがマリンバやわずかなパーカッション等、オーガニックな音色が加わる意欲作だ。実験的なワンコードのインプロビゼーションのようでもあり、プリミティブなダンスミュージックのようでもある。この曲を含むアルバム後半の実験的なスタイルはとても興味深く、Bruce Cockburnの幅広い音楽への興味を垣間見るアプローチだと思う。