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Abdou El Omari - Nuits D'​É​té Avec Naima Samih

モロッコカサブランカを拠点にするAbdou El Omariによる1976年作。Abdou El Omariは作曲家でありオルガンプレイヤーでもあるが、本作はRadio Martikoによるリイシューで話題になった。Telsterと比較されることが多いようだが実際、音響的なサイケデリック感を含めてJoe Meekに近いフィーリングもあるように感じた。

Rmani Rihは、スペイシーなオルガンとプリミティブなパーカッションが本作のモンド感を分かりやすく示しているが、リズムトラックが刻むグルーヴが素晴らしい。2分ほど経過したところでコーラスを伴うボーカルが入るが緩急を表現する力量に惹き込まれる。

Khallani Ghribaは、中東〜アフロファンクにも通じるリズム感が素晴らしい。リズムトラックとコーラスやオルガンが全て混ざり合うテーマのプリミティブな質感に圧倒される。終盤はパーカッションとコーラスの掛け合いが続くがとても素晴らしいアプローチだと思う。

Raksatoun Fillailは、音の質感が若干異なるので本作の中では異質な感触もあるが、ガレージサイケ感の強いドラムとオルガンの組み合わせがとても印象的な前半部分と、ディレイを織り込んだスピリチュアルストレンジ系のパーカッションによる後半部分の対比が面白い。

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