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The Residents - Dookietown
あまりインフォメーションが見当たらず詳しいことは分からなかったが、本作は2024年にチェリーレッドから発表された10インチのミニアルバムになる。この時点の新作であり、サウンドは近年のやや混沌としたアプローチに入る少し前のクリアな演奏のアプローチに近い。またボーカルは1980年代前後の頃のストレンジポップ的なメロディーが際立つ。総じてとても馴染みやすいアルバムだと思う。
Duck Sauceは、タイトルから1970年代のDuck Stabを連想するが、その頃のストレンジポップを思わせるボーカルとポストロック的な演奏にコミカルなSEが加わったエンターテイメント性の高い楽曲になっている。あらゆる時代のレジデンツのアプローチが凝縮されたトラックだと思う。
Dookietownは、とてもラジカルな変調音を含むアヴァンポップな仕上がりが素晴らしい。ここでも笑い声などのSEが効果的に使われている。リズムトラックはエレクトロ的なアプローチもあり、シアトリカルな側面がとてもうまくアレンジされていると思う。
Dead Alreadyは、電子音楽的なアプローチがとても斬新だがボーカルの登場で一気にレジデンツの世界観に引き込んでいく美学に圧倒される。タイトルはある種、レジデンツが長年テーマにしてきた部分でもあり、電子音楽とオペラの重奏的な楽想の中でSFのように展開していく様が素晴らしい。