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Edgar Broughton Band - Sing Brother Sing
英国拠点の様々な音楽を詰め込んだバンドによる1970年作。パンクとプログレッシブロックをつなぐプロトパンク的な受け止め方をされることが多いようだ。本作ではブルースロック的なアプローチが多く残されているが随所にそれらをはみ出すような部分があり、とても面白い。
There’s No Vibrations, But Wait!は、シアトリカルなポエトリーリーディングボイスとトライバルなリズムによるスピリチュアルロック的なアプローチが素晴らしい。ロードムービー的な物語の描写の中で、フックになる negative, Negativeというリフレインが印象的だ。
The Mothは、クラビネットによるマイナーコードを刻むイントロからプログレッシブロック然とした雰囲気に惹き込まれる。楽曲は人々の喧騒とともに中間部分に移行するが、短いフレーズながらガレージ〜プロトパンク的なリフレインが心地よい。楽曲は再び冒頭の叙情的なアプローチに戻ってエンディングを迎える。
Officer Danは、1分半程度の短いノベルティソングのような位置付けの楽曲だが、サイケデリックなパーカッションがとてもユーモラスな前半と、テンポアップした後の短く粗いハードコア的なギターによる中間部、再びノベルティ的な雰囲気に戻る後半部分とストーリーがしっかり組み立てられているところが素晴らしい。