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GOkU - 11 : 11
GOkUはDaniel Ashton率いるブリストルを拠点に活動するジャズ系のコレクティブ。スピリチュアル〜フリーやアンビエントジャズなど、おおよそコンテンポラリーの流れを取り込みつつサイケデリック感覚が常に前面に打ち出された本作は2023年作。インタビューによれば自身のルーツでもあるニューメキシコの砂漠にインスパイアされた楽曲が多く含まれているとのこと。本作が1stアルバムになるようだがスケールの大きな表現に向き合っていると思う。
冒頭のFreedom Introは、凛とした空気の中で奏でられるギターのイントロのECMのようなクールさに続いて、ホーンセクションを中心としたスピリチュアルで抽象的なテーマにが奏でられる冒頭の楽想が素晴らしい。アンビエントジャズと仄かなディレイによるサイケデリック感が入り混じる素晴らしいアプローチだと思う。
深いエコーや静謐さに囲まれたトラックに続きギター独奏を軸にしたPink Hazeは、オンマイクながらアンビエンスも深いとても音響的に惹き込まれるアプローチが印象的だ。抑制された演奏の中でメランコリーを振りまく映像的なフィーリングが心地よい。
Love Moveは、フリー気味なピアノのインプロビゼーションから細かいパッセージによるバンドの演奏に切り替わりながら徐々にグルーヴを展開するアプローチに圧倒される。