Brigitte Bardot - Brigitte Bardot 67

1967年作、本作はフランスのTV番組「スタースペシャル」のサウンドトラックになる。既発曲に書き下ろしの新作を交えながらの充実作だ。1967年の作品ということでリアルタイムにサイケデリックロック的なアプローチが随所に差し込まれているところが面白い。

冒頭のHarley Davidsonは、ゲンズブールによるガレージサイケなアプローチが素晴らしい。エレキシタールを思わせるワンコードを軸にしたフレーズとポップス然としたメロディーが交互に登場する構造がとても心地よい。

Le Diable Est Anglaisは、直訳すると悪魔はイギリス人というようなニュアンスで、国家やビートルズ的なサウンドアプローチの引用は同時期のムタンチスとも同期するような雰囲気がある。それらをテレビ番組の中でしっかり作り込むアイロニカルな姿勢が面白い。

Contactは、ミュートされたギターによる電子音響のようなアレンジや、フックの部分のボーカルへのディレイ等、ラジカルな質感が素晴らしい。サイケデリックでスムーズなベースのフレーズが繰り返される中で、全体を通してミニマルな構成だが先進的なスタイルに惹き込まれる。