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生きるために

過酷な冬を生き延びるために冬眠する生き物がいます。

彼らは大抵、冬が来る前に大量の食物を食べて身体に脂肪を蓄えています。クマの場合は、寝っぱなしではなくて、うつらうつらしているらしいんですが、極力動かないことでエネルギー消費を抑えて春に備えるんですね。

人間は、冬眠しませんよね。

でも冬眠に近い身体状況に陥ることはあります。私がそうでした。たぶん、生体防御のためだと思われます。1週間ほど動けませんでした。

暗い所に閉じこもって丸くなったまま、飲み食いもトイレも一切無し。というか、動けない状態。脳も活動していなかったように思います。

原因は、たぶん極度の鬱による疲労感。

冬眠というか、寝ているのか起きているのかも分からない。スイッチが切れた感じです。

このことを、先のトルコ大地震で思い出しました。

厳冬期、がれきの下で100時間以上も生き抜いて救出された赤ちゃんやお年寄りがいましたよね。私が経験したことと同じような、生体のスイッチオフ状態だったのではないでしょうか。

脳の活動、身体活動全てが非常にゆっくりとなり喉の渇きも空腹感も感じません。痛いのか痛くないのか、朝なのか夜なのか、1日過ぎたのか3日経ったのか、時間は意味をなさなくなります。

五感を失った感じとでもいえばいいのか、この状態の中で運よく助かった人が居て、亡くなった人が居る。ご冥福を祈ります。

1人でも多くの方が助かりますように。