【第一話】娘がイジメにあったから、返り討ちにしたった件。もちろん合法的に
※フィクションです、一応
「ねぇ、あの子、最近イジメに遭ってるみたい」
ベッドの中で裕子がつぶやく
そうか
少し様子がおかしいとは思ってたが
本人からは全くそんな言動は無かった
娘なりの親に対する気遣いだろうか
イジメを受けるつらさ、恐さ、情けなさは
受けた本人にしか分からない
昔、イジメを受けていた身として、痛い程分かる
そしてイジメの問題は、根深い
イジメに加担したこともあるから
それも承知している
本当に恥ずべきことだが
娘が学校という狭い枠組の中で
1人で頑張って耐えていたのだと思うと
居た堪れなくなる、そして俺の鈍感さにも
「すまないが、あの子をよく見ていて欲しい
君が一番近くにいるから」
「わかったわ」
裕子にキスをして明かりを消すも、眠れなかった
それから裕子と情報収集を始めた
どうやらイジメのグループは全部で5人くらい
ジャイアン的リーダー格にスネ夫みたいな手下と
その取り巻きが約3人、ちなみに全員女子なのだが
普通の親なら
学校や相手の親に怒鳴り込むとかするのだろうが
それは得策ではないし、こちらがモンペ扱いされてしまう
リーダー格の子を呼び出し
「うちの子に手を出したら許さんぞ」と凄んで
謝らせて解決したとかいう武勇伝もネットで見たことあるが
そんなことしたら、その行為だけ切り取られて
「脅迫」として訴追しかれない
まずは情報収集し、敵を知ることだ
勿論、日常的に暴力が振るわれているようなら
そんな悠長なことは言ってられない
即、警察に、なんなら110番するべきだ
娘がされていたのは、無視と陰口
ジャイアン・・ならぬ、ジャイ子の横暴ぶりに
娘がNOを突きつけたのが、原因らしい
それにスネ子が便乗し、他の取り巻きに
娘と口を聞かないように手を回したようだ
スネ子は娘と同じ塾に通う「受験仲間」なのだが
娘に模試でいつも負けてるのが癪に触ったらしい
スネ夫みたいにプライドが高く、そのくせ
ジャイアンみたいなタイプには、弱い
塾の送り迎えの車を見るに
家庭も裕福なようだ
俺はスネ子に目をつけた