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歩く産業廃棄物
サラリーマン丸井和彦は平和な街"高槻市"に億劫としていた。 その丸井の前に現れた日雇い労働者宇賀はある仕事を持ちかける。 ➖「ある女の口噛み酒を手に入れろ」➖ 報酬は世界で一番美味い酒を永遠に飲める権利。 "東大阪内戦"、"昭和町抗争"、地図から消された町"富田林"、町工場と日本最大の秘密結社という二つの顔を持つ街"八尾"、そして"大阪オリンピック"が抱える闇。 なぜ、大阪はこれほどまでに多くの哀しみを抱えるのか? 過去と現代が紡ぎ出した大阪府という怪物が、暴力と混沌にまみれた近鉄電車に乗ってサラリーマン丸井和彦を飲み込む。 ※この物語は"パラレルワールド"で架空の歴史を辿る大阪府を舞台としています。今我々が生きる"時代軸"とは一切関係ありません。