人生で「楽しい・楽しい・楽しい」と思えること。
修論の要旨をまとめ直す作業に明け暮れています。期限は2週間です。なんとかなるだろうと始めて見ましたが、見れば見るほどズタボロの修論でした。よくぞこんなくだらない論文で卒業できたものだと思いました。まるで指導教授の下請けのような内容でした。
まるでゴミでした。
「まずは自分の言いたいことをまとめ直してみたらいい。」
行きがかりで何かと相談することになった先生のアドバイスがありました。先生の賢者の言葉のように響きました。わたしは何を書きたかったのだろう・・・
走り始める。
自分の書きたかったことを、抜き出してまとめていきました。不要な文章を容赦無くカットして、余分な贅肉をダイエットして引き締めていきました。これはずいぶんと気持ちの良い作業でした。気がつけば助走もほどほどに全力疾走していました。
おもしろい!
指導教授から、無理やり組み込まれた章を丸ごと削除しました。教授は何度も繰り返し、私の文章に因縁をつけて書き直させました。最終的に自分で勝手に書き直し、後から「ほとんど私が書いたようなものだ」と言って歩きます。教授の足跡を念入りに駆除していきました。
ああすっきり
文章をダイエットしたら、全体を整えていきます。私が修論で何が言いたかったのが、明確になってきました。あとは何度も繰り返し、読みやすく、美しく全体のバランスを整えていくのです。文章を捏ね回し、バランスを見て吟味して行きます。
印刷したものを、電車で、図書館で、公園で何度も読み返し修正を繰り返しました。そして後に他者に意見を求めます。その意見を謙虚に受け入れ、さらにブラッシュアップしていきます。何故だかその過程が無性に心地がよいのです。
楽しい・楽しい・楽しい
私の書くnotoの記事、短歌やショートストーリー、曽祖父の足跡調査は、すべて違うジャンルの文章ですが、いずれも書くことを楽しんでいます。
遠ざかっていた硬い文章を書くことの楽しさと幸福に包まれてきました。
期限まで、じっくりと論文に取り組みます。