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【短歌】「ユーミンと私」其の壱

「14番目の月」

繰り返し
ユーミンのうた
聴いてきた
憧れていた
おとなのせかい

いくつめの
冬がきたけど 
わたしだけ
こないサンタを    恋人がサンタクロース
待ちくたびれる

タイミング
あわずライブに
縁はなし
むかしの彼の     昔の彼に会うのなら
行方も知らず     消息

ゆき過ぎる
人のご縁の
奇跡かな
となりのあなた
となりのわたし  

ユーミンを
知らぬあなたと
いくライブ
まずてはじめに 
「ひこうき雲」を   ひこうき雲

あとがき

 中学の時、薬師丸ひろ子主演の「ねらわれた学園」の主題歌「守ってあげたい」を聴いた時の衝撃は忘れられません。歌詞、曲すべてが私のベストになりました。この時期に発表された「昨晩お会いしましょう」「パールピアス」は擦り切れるほど聴きました。

 「大人の女の人は、デートのユーミンのコンサートに行く!だから私も行きたい」と私の中に大きな野望が生まれたのです。でもその夢は、30年過ぎても実現はしませんでした。


 故にずっとライブにいく日を妄想する「14番目の月」の状態でした。ユーミンはラジオで「遠足の前の日が、遠足の当日より楽しいでしょ。」とこの曲について解説していましたが、30年を超えるお預け、厳しい時間でした。
 ちなみに夫は音楽に対するこだわりが強すぎた人だったので、「音楽性が違う」とか、うんちくがうるさいので、ライブに行くことはありませんでした。(むしろ行きたくなかった。

 素敵な恋人とライブに行くという夢の実現を待っていたら、そろそろ寿命の危険を感じる年齢になってきました。だから「ライブに同行してくれる殿方」にハードルを思いっきり下げました。

 幸いにライブのタイミングに同伴の同意を得ました。しかしその人は「松任谷由実って何する人?」というレベルの方だったので、ライブでの楽曲を予想し、YouTubeを送りつける猛特訓を敢行することになりました。非常に親切で奇特な人でしたが、歌詞を分析し「これはどのような状況下だったのか」といちいち検討する人だったので、感謝はしていましたが、それなりに大変な準備期間でした。

※ 右側には、短歌に引っ掛けた、ユーミンの曲のタイトルを書いています。


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