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【短歌】「年下の君、年上の人」その参

「愛の言葉」

年上の人           年下の君

愛される           聞かせてよ
実感ないと          愛のことばを
嘆く君            ねだるけど
慣れぬ言葉は         みけんしわよせ
のどでつかえる        空(くう)をみあげる

悩み抜き           言の葉は
愛の言葉を          空気にひびき
しぼりだす。         消えるけど
「コピペはだめ」と      心の中に
即時却下           永遠(とわ)にとどまる

この試験           毒づいて
君の評価は          わがままを言い
辛口で            絡んでも
オリジナリティ        「そうかそうか」と
不足と厳し          手のひらの上

人生の             あと何度
残り火燃ゆる          恋をするのか
この恋は            我と君
ただゆっくりと         灰になるまで
時を進める           男と女

あとがき

 約1時間ほど、悩んでみましたが、当分、この二人には、「名無しのふたり」シリーズということにしときます。いつかそのうち、また考えてみます。

それでは、また彼らの登場する短歌、ショートショートでお会いしましょう。ご機嫌ようさようなら。


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