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クリスマスプレゼントに母に本を贈る。
私は数年をかけて本を処分しています。子どもの頃から、本を処分することなかったので、実家には数千冊の本が溢れていました。老後は司書の資格を取り、私設図書館を作ろうと、本に蔵書印を押していました。
夫が亡くなり、彼の膨大な書籍の片付けることになり、その重さに倒れそうになりました。この重さを管理していくキャパも力も予算もないので、手放すことを決意しました。同時に自分の本も整理することにしました。その時から10年を経て、自宅の本棚が空に近い状態になりました。だから私設図書館の夢は無くなりました。
まだ実家の階段の下に、未だ処分していない段ボール箱が10箱以上あります。これは主に漫画本です。活字本で処分するのを迷う本は、人の目に触れるようにと階段の段のところに積み重ねておきます。
時々母が、そこから本を選び読んでいるようです。先日は、「中根千枝の死亡記事を新聞で読んでん。こんな人がいたんだね。そしたら「タテ社会の人間関係」 (講談社現代新書)を階段で見つけたから読んだよ。」と付箋をつけた部分の内容をつらつらと語り出しました。
本には中根千枝さんの記事の切り抜きが挟んでありました。そういえば子どもの頃の絵本にも、本を紹介する記事の切り抜きがよく挟んでありました。
こんなに喜ぶのなら、処分した本の中にも楽しめそうな本があったのになと、少しばかり後悔をしました。
むかし母は子どもである私たちのために、たくさんの絵本や児童文学を買ってくれていました。いつも母は言います。
「本当はね自分が読みたかったからやねん。私が子どもの頃は、こんな色とりどりの綺麗な本が、なかったもん(笑)子どもためにといっては、自分が真っ先に読んでた。あんたたちのおかげでたくさん子どもの本が読めたわ。ありがとう。」
私は面白い本をたくさん読んでほしいのですが、母も80歳を超えたので、目も疲れるし、安価の文庫本になるのを待つ時間がもったいないです。だから私が読んで面白かった本を渡したいと考えるようになりました。私が母の嗜好を加味したうえで、太鼓判を押した本です。
もうすぐクリスマスなので、母の好みの本を選んでいます。読んだ後は、「あんたも読めばいい」と必ず私に回ってくるので、2人が読みたい本をセレクトします。今も昔も本を読むときもですが、本屋で選ぶ時間も、とても楽しい時間なのです。さて本屋に出かけましょう。