滅多にスタバに行かない小説家がスタバの『ピスタチオクリスマスツリーフラペチーノ』を飲んでみた
世の中にはスタバなる店があるらしい
スターバックスという言葉は私、矢御あやせの対義語である。
「ギャル」と「オタク」のような関係だ。
スクールカーストの頂点と底辺と言った方がわかりやすいかもしれない。
つまり、私とスタバは対極に位置しているのだ。
過去に私が自分の意志でスタバに行ったのは2、3回ぐらいで、職業柄しょっちゅう喫茶店に足を運ぶ割に、とてつもなくお付き合いが薄い喫茶店だったりする。
決して近所に無い訳では無く、3件もある。
にも関わらず、私はスタバには滅多に足を運ばない。
その割に、スタバに対するあこがれはすごかった。
「スタバで作業する人は皆お金持ちなんだろうなぁ」と指を咥えてうらやんでいた。
デブは甘い物を飲んではならない(戒め)
そんな私はごくまれにスタバに行ったとしても本日のコーヒーを頼んでしまう。デブかつ貧乏にとって、まっとうな選択である。
私のことを博打ばかりして派手に遊んでいる人物だと思っている人も多少現れ始めたかと思っているが、私は酒やたばこの一切をしない上に、甘い飲み物すら滅多に口にしない。
甘いも飲み物といえば、3か月にいっぺんぐらいレモンサワーを飲むくらいだし、びっくりドンキーのシングルエステート以外はコーヒーに砂糖を入れない。
強いて言うなら、コメダ珈琲の「ミルクコーヒー」は甘いと思うが、あくまで砂糖抜きで飲んでいる。
とにかく、飲み物の摂取において、私は間違いなくまっとうのレールに乗っかって生きている。
ジュースも滅多に飲まない。……あ、でもこの間の飲み会ではめっちゃ飲んだわ……オレンジジュース……。
とにかく、そんな私にとって、スタバのクリームがめっちゃくっちゃモリモリしてるやつは言語道断だ。
あれを見ていると、校則を守ることだけが取り柄の女子高生オタクが、夏休みが終わって茶髪になっちゃったスクールカースト上位を見ている時に似た感情になってしまう。
いざ豆乳ラテ……のはずが
だが、そんな今日の私は敢えてスタバに向かった。もちろん自分の意志だ。
手にはスマホ。画面に写るは月曜に書いた記事のお姉さんから頂いたドリンクチケット500円。
つまり、恵んでいただいたので折角なら行こうという魂胆だった。全く自分の意志ではない。
注文は決まっている。いつもならば絶対に本日のコーヒー。頑張れば豆乳ラテ。今日は豆乳ラテにしよう。そう思っていた。
平日の夕方にも関わらず、10分ぐらい待った末にスタバのイケメン店員のお兄さん(インスタグラムでしか見たことのない丸い眼鏡かけてる)に対峙し、いざ、尋常に勝負!!!!!
だったのだが、手堅い女・矢御あやせ(下半身のガードも鉄壁)は、突然冒険がしたくなってしまった。
直前まで少し大きな用事があったため、なんかもう頭がパーになっていた。
一昨日テンションに任せて変な記事を書いたせいか、もうパッパラパーだったのだ。
そこで、私、震える指でメニューをさす。
「……こ、こ、この限定メニューのフラペチーノで」
それが、クリスマス限定メニューの『ピスタチオクリスマスツリーフラペチーノ』である。
私からしたら大博打である。クリスマスにこっそり予備校をさぼって出会い系で出会っちゃったみたいな心持ちだ。
不良の行動である。
そして待つこと10分、私の手には緑のフラペチーノが……!!!!
見て欲しい、このもみの木見紛うような神々しい緑のお姿を。ばえっばえである。インスタグラムをやっていないのにばえっばえなのだ。
ちなみに私が行ったスタバには撮影用スタンドがあった(かわいい)
流石、スターバックス。福利厚生の整ったカフェである。
実食!!!
そんな『ピスタチオクリスマスツリーフラペチーノ』を飲んだ感想はこうだ。
「あ、味が変化する……だと!?!!!」
もちろん、混ぜずにそのままやけに太いストロー(伏線)でバカ正直にすすっただけだ。
最初はただクリームの甘さで甘かっただけなのに、次第に緑……草原が広がっていった。
こ、これは草原……いや、森!!! ピスタチオの森だ!!!!!!
なんだかよくわからないけど、バカでも「コイツがピスタチオなんだろう」っていうめっちゃナッツみたいな味がした。
ピスタチオが何者かと言われても私は答えかねる。
私がサイゼリアでバイトしていた頃はピスタチオ全盛時代でめっちゃめちゃにごり推しされていたが、特に食べたことがなかった。
だが、目と味覚で緑を感じているうちに私は思った。
「あやせ、この味好きーーーーー!!」
なにこれ、めっちゃ旨っ……!
だが、そう思っているのもつかの間、矢御あやせは思わぬ攻撃を受けることになる。
その時、ストローをすすったらコツン、と舌に何かが当たったではないか。
「もしや、鉄砲伝来!?」
私は身構えた。これ、明らかに固形物である。フラペチーノの代名詞である氷などではない。
「ば、ばかな……! おいどんが頼んだのはドリンクであるぞ!」
そう思ったが、食べてみれば木の実のコクが広がる。
思い浮かべる風景は中国。
中国の竹林に虎が見える。しかし、その虎は懐かしい友人の声だ。
そう、彼の名は――
こうしていられない。
私は虎に向かって思わず叫んでいた。(心の中で)
「その声は、我が友、ピスタチオではないか?!?」
だが、虎は言う。
「あ、すみません、人違いです。私、マカダミアナッツです」
…………違った。
竹林は散った。
心象風景はフォルムが曖昧なピスタチオのなる木でできた森に戻った。
虎とは気まずくなってすごく恥ずかしかったが、多分この罠に引っ掛かる人はめちゃくちゃ多いと思うので再度忠告しておく。
あのナッツ、ピスタチオじゃなくてマカダミアナッツだってさ。
と、思っていたら、更に味が変化した。
「ん、何だこの大人っぽい味は……なんか、なんか……エロいぞ!?」
今度は森ではなく、ベッドだ。
クリスマスエンジョイ勢がクリスマスを楽しんだ後に2人で入ると噂される、ベッドだ。
エロい音楽(多分ジャズ)が流れる部屋で暖炉の炎がぱちぱちと燃えている。
間もなく飲み終わるという頃、クリームの部分にようやく差し掛かったのだ。
山頂から掛かった真っ赤なソースはラズベリーだ。
ソースとピスタチオの相性が合い過ぎてもうアレなのだ。
アレって……その、詳細に書いたらnoteでBANを喰らってしまう。
まとめ
スタバの期間限定ドリンクは、不良の遊びだと思って手を出したら海外留学に連れていかれたみたいな衝撃だった。
こういうドリンクにありがちな「最初の一口だけ美味しかった」なんてことのない、飽きさせないドリンクだ。
最後の一口まで美味しいなんて、トッポとスタバのピスタチオのやつだけじゃん!!!!
そう、おわかりだろうか。
私はこのメニューの正式名称を覚えていないのである。
それでもスタバが好きになった一日だった。
明日は断食しよう(決意)
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