魅力度最下位は本当に「いい」のか。
茨城県民の皆さんはもうご存知だと思うが、今年もダメだった。
もう「何が」と聞くのも野暮なレベルだろう。
しかし、茨城県民以外の皆様のためにちゃん説明しようと思う。
もしかしたら茨城県民、あんまり読んでくれないかもしれないし……。
なぜなら、茨城県民は県北と県南の端から端まで皆がみんな、落ち込んで飲んだくれているからだ。
だって、 今年もダメだったから……。
都道府県魅力度ランキングというものがある。
毎年、茨城県が最下位になっているアレだ。
もはや、このランキングがどこまで知名度があるのかすらわからない。
たが、茨城県民にとって、あのランキングの存在は特別だ。呪いのような存在ともいえる。
茨城県民たちはいつも、口をそろえてこう言う。
「最下位の方が話題になる」。
そう、先ほどこう書いたコレ。コレを見て欲しい。
おそらく茨城県民は県北と県南の端から端まで皆がみんな、落ち込んで飲んだくれている所だろう。
残念ながらそんな事実は全くもってない。
どうせみんな、ケロっとしている。いつものように、家で飲んでテレビ見たりして笑ったりしている。テレビ見て高橋一生カッコイイなぁ~とか、youtubeでFischer’sを見たりしてげらげらしている。ちなみにFischer’sのシルクロードは茨城県出身だ。wikipediaに書いてあった。
ぶっちゃけると、私も、最初は「最下位の方が話題になる」と思っていた。信じたかった。
というか、3年連続最下位が発表された頃ぐらいまでは、笑っていられた。
しかし父がこのランキングに難色を示すようになったのだ。
父は、茨城を茶化す番組を見て、怒っていた 。
それがなぜか、当時の私や母にはわからなかった。そして、その結果の6年連続最下位。私も笑わなくなった。真顔で机をたたいた。
今思えば、あの父の姿を見て、私はこの作品を書こうと決めたんだと思う。
こちらでも主張しているように、最下位ばかりでは飽きられてしまうと危惧している。
最近私は思うのだ。そもそも、 このランキングを気にしているのは茨城県民だけなんではないかと。
いや、もしかすると、ワースト5県ぐらいまでは関心があるかもしれない。
しかし上位の3位〜40位ぐらいはどうなのだろう。
案外どうでもいいと思っているんじゃないだろうか。実際調べていないからわからないが。
最悪の場合このランキングの存在自体を知らないかもしれない……いや、流石にそう言い切れる訳じゃないが、可能性は十分にある。
そんな状態で、「話題になる」と満足したり諦めていたりしていいのか、私はわからない。
おそらく、最下位を脱却した方が物語になるし、はるかに話題になる。
もし脱却できたならば、それだけでドラマだ。
私だってぜひとも県の努力を取材し、魂を注ぎ込んで小説にしたい。心から思っている。
ところで、この魅力度ランキングは一体誰がどのように決めているのか。
調査方法: インターネット調査
回答者: 年齢20代~70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収。
※日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した。有効回収数: 約3万人調査対象: 全国1000の市区町村(全791市+東京23区+186町村)と47都道府県
調査時期: 2018年6月~7月
引用元「地域ブランド調査2018 調査概要と特長」(http://tiiki.jp/news/05_research/survey2018/4074.html)
要するに、全国3万人近くの人がつけた点数を、うまい具合にポイント化したということなんだと思う。(統計とか詳しくないです、ごめんなさい。)
しかし、このランキングを決めているのは全国の人たちだ。当然、茨城県に訪れたことがない人も多いだろう。
この現状に甘えていたら、余計に茨城への興味が逸れ、足が遠のいてしまうのではないだろうか。
正直、「魅力がない県なの?行ってみよう!」となる人は多数派ではないだろう。
とにかく、現状維持からは何も生まれない。何かしなければいけないはずだ。
現状、必死に茨城県を盛り上げようと心血を注いでいる人がいる。その人たちは絶対に今回の結果が悲しいはずだ。
自分の土地が好きならば、自分の土地を愛しているならば、どうか「最下位でいい」なんて悲しいことを言わないでほしい。
私は、茨城県が好きだ。大好きだ。
理由はふわっとしているが、生まれ育った土地なので、それなりに愛着がある。実家から見える風景も好きだ。
だから、茨城県のためにできることはこれからもしていきたい。
結局宣伝になるのだが、「どうにかしたい」と思った方は、ぜひとも「大洗おもてなし会議」を手に取ってほしい。
具体的な対策を提案している訳ではないので忍びないのだが…。
(2018/10/18)