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女たちの返答 私たちの身体、私たちの性

最近購入した「シモーヌ vol.4 アニエス・ヴァルダ特集」を読み、ヴァルダ作品を観まくっている今日この頃。

彼女はドキュメンタリー映画も多数撮っていると知り、早速『女たちの返答 私たちの身体、私たちの性』を観ました。わずか8分の短編ですが、女性として生まれた私がずっと抱えていた疑問を、ほぼ全部纏めて発信してくれているような、かなり充実した内容でした。

その中で特に印象的だった点を紹介しようと思います。少しネタバレになってしまうので、要注意です。

まず最初に「女性であるとはどういうことか?」という質問に対して、女性たちがそれぞれ答えます。「女性の体を持って生まれること」、「女性の顔を持って生まれること」と女性たちは答えます。

しかしその後、男性から「母親の経験を持っていること」という答えが出ます。なんという酷い答え… と私はビックリしてしまいましたが、すぐ女性が「では男性は父親の経験がないと、男性ではないの?」とその意見をきっぱりと跳ね返します。

また商品の広告において、例えばオフィスの机や車のポスターやカタログなどに、宣伝材等としてヌードの女性がよく使われることに対して、女性たちは「まるで自分自身が商品になって陳列され、人々にお金で買われているような気がする。」といいます。

この気持ち、私はかなり共感しました。よくインターネット上で調べ物をしているときに、(特にゲーム攻略のウェブサイトとか)卑猥なマンガ広告が当たり前のように表示されることがあります。あれ、本当に女性を性の消費物としか見ていなくて、本当に侮蔑的だなと毎回嫌な気持ちになります。女性であるということだけなのに、なぜ世間からそういう目で見られなきゃいけないんだろうと悲しくなります。

あともう一つ、「男性たちは女性が歳を取ることに対して良い正解を出してくれない」との女性の訴えがありました。女性は若いうちが華だと言う、そういう古い考えとか美的感覚って未だにあると思います。綺麗な女優さんが歳を取ると、劣化したと言う人もいます。

この映画はそんな女性たちの声を、ストレートにに世間へ、男性へと発信しています。しかも1975年の作品ということも驚き。この時代にこんな最先端な映画を撮れるなんて。

悲しいですが未だに彼女たち、私たち女性の声は全員に届いてはいないと思いますし、これからも声をあげて伝えていかなきゃいけないことだと思います。

英語字幕になりますが、MUBIでこの作品を観ることができますので、興味がある人は是非見てください♪







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