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ナナニジの四つの月
「椎名桜月」「四条月」「月城咲舞」「望月りの」ナナニジの新メンバー発表があったとき、視聴者がまず感じたことの一つは芸名に「月」が多いということでしょう。どちらかというと11人原理主義者である私は、月は太陽の光を反射して輝いているに過ぎない。特に22/7のエース「ナナニジの太陽」こと天城サリーに対して、殊勝な態度であると思いました。
名前に含まれる月は、今年のミュージカル風サマーライブMagic School Daysでも言及されました。その時は魔法学園のアース組に対置されるムーン組という形で、アース組のほうが魔法的には元から実力者揃いという設定でしたが、月の名を冠する後輩たちの成長もめざましく、もはや「月が劣る」という考えはあさはかであったと少し反省いたしました。
しかし、一口に月といってもいろいろあるもので、中秋の名月も過ぎてしまいましたが、名前に月を持つナナニジメンバー4人の芸名について改めてフォーカスしていこうという次第です。
「月城咲舞」
月城というのは、月が主体というよりも城が主体に思います。『荒城の月』という有名な歌がありますが、果たして城は健在なのか廃城になっているのか。作曲家滝廉太郎が思い浮かべたのは、彼女の出身地福岡の隣の県、大分の岡城址といいます(作詞家土井晩翠は東北)。いずれにせよ彼女のカッコいいイメージにふさわしい芸名であると言えるでしょう。月下の城で咲き、舞うのがダンスの実力グループ随一の月城咲舞です。
「椎名桜月」
花鳥風月という言葉もあり、桜月というのは、桜と月という美しいものを並べたものと見ることもできますが、私は桜を主体と捉えます。月に照らされた桜の花びらは、彼女の儚さと美しさを喩えるのにふさわしい名です。彼女の誕生日の3月27日は、桜の咲く季節。椎も木偏の漢字ですし、山梨出身の「カントリーガール」らしい自然の趣ある名前と言えましょう。一方、月の夜桜というのは多少はっちゃけて暴れたりしてもよいようにも思うのです。
「望月りの」
月には満ち欠けがありますが、唯一月齢を指定しているのが彼女の芸名。望月とは満月のことです。今年の大河ドラマのヒーローでもある藤原道長の和歌を引くべきでしょう。
「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも 無しと思へば」
望月が象徴するのは満ち足りた世界。りのちには、アイドルとしてこの世を大いに謳歌して欲しいし、世界を幸せに感じられるということはとても尊いことだと思います。
「四条月」
シンプルに「月」。るなと読みますが、これはラテン語あるいはイタリア・スペイン語読みであり、ローマ神話の月の女神でもあります。ちなみに彼女はインドネシア・バリ島生まれです。四条は京都の繁華街、祇園・八坂に通じる通りです。彼女が度々お月様のように皆のことを見守る存在にと口にする通り、街の人々を照らす存在なのです。天体としての月が好きとも発言しており、ならば裏側を見せないとか月の重力による潮汐力といった事象にも意味があるのかもしれません。