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たくさん歩く(武奈ヶ岳) #306
ずいぶん昔の話。
だから写真が微妙だし、書きたいか書きたくないかでいったら書きたくない記事。
でも、書いておこう。自分への戒め的なものだし。
フミちゃん
「やんさんにぴったりな人だと思うから」
ずいぶんと長い付き合いとなっていた婚活おばちゃんの紹介で、おばちゃんのお店でフミちゃん(仮名)と会った。
彼女の年齢は自分とは一回りほど離れている。
お互いの話をして、登山が趣味と聞いて
「じゃぁ、ちょっと一緒に山に行きませんか?」
と誘い、OKをいただくことができた。
朝早くに名古屋を出発。
朝7時、岐阜と三重の境にある道の駅で、車でやってきた彼女と合流。
自分が運転する車の中で、お互いの仕事の話とか休みの過ごし方を改めて聞く。
休みの日は近所に買い物に行ったりするらしい。まぁ、みんなあそこに行くよね的な。
そして仕事については
え?マッサージ師なんだ?自分は握力とか全然ダメだから無理。
毎日、何時間もマッサージするとか信じられないよ。
頑張ってるんだねー!大変な仕事だよ。
若いし、登山も好きなら体力あるのかなと思ってた。
隠し滝と青ガレ
そして東名阪、新名神と走って琵琶湖大橋を越えて武奈ヶ岳の麓に着いた。
車を停められる空いてる場所が少なく、登り口よりちょっと外れたところに停めるしかなかった。
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自分が前々から登ってみたいと思っていたのは滋賀県の比良山地の最高峰。
標高1214mの武奈ヶ岳だ。
11月1日。
山頂辺りは紅葉が進んでいるのか?
どんな紅葉に出会えるのか、どんな道のりなのか?
女の子と一緒に登るのだから、楽しいはず。
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メインのルートから2分ほど外れた隠れ滝と呼ばれる場所。
自分が滝好きだから見たいと要望して見ることができた。
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青ガレと呼ばれる場所。
1つ1つの岩が大きく、1つ登るごとに体力を奪われていく難所。
バランスを崩せばケガもしかねない危険な場所だ。
ここはこのような岩場が長く続く。
落石の可能性を考えると真ん中を進むより、脇を行く方がいい。
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金糞峠
青ガレを抜けると金糞峠というところに出ます。
ひどい名前を付けるなぁ。
木々の間から琵琶湖が顔を覗かせる。
遠くに日本で唯一、淡水の湖で人が定住する沖島が見えた。
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金糞峠を降りるとしばらくはなだらかな感じ。
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こういった雰囲気の場所がすごく好き。
丸太を渡るとかいいですね!丸太を渡るのも石を飛びながら渡るのもいい。
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多少、休憩を入れながら歩いているけど、フミちゃんはちょっと疲れている気がする。
こういうときは下に降りたときに食べたいものを考えながら歩くよ~とか自分流の疲れを忘れる方法を話しながら登っていく。
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武奈ヶ岳山頂
12時を過ぎた。まだまだ山頂に辿り着かない。
武奈ヶ岳って結構、ハードな山だったんだなと、フミちゃんが元気なさそうに見えて、ここを選んだのは失敗だったか?と急に不安になる。
とは言え、ここまで来たら先に進まないと後悔しそう。
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12時30分を過ぎた。まだ山頂が見えない。
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木々の葉っぱが落ちている。山頂が近づいてきた証拠だ。
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13時。ようやく山頂に到着。
3時間15分ぐらいかけて、登ってきました。
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フミちゃんに記念に写真を撮ってもらった。
右手には琵琶湖に浮かぶ竹生島が写ってる。
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カメラの性能が悪いから分かりにくいけど、真ん中に伊吹山が写ってる。
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八雲ヶ原
下りは登ってきた道とは少し違う道から下る。
この辺りの景色いいですね。湿原ってのがいい。
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湿原にはいろんな植物が育つからいい!
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地図がもうあんまり役に立たなかった。
もう今はキレイになっているかな?また機会があれば登りたい。
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ここからの眺めもいいね!
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Rカフェ
山から降りてきたら、天然温泉比良とぴあに向かいました。
温泉で汗を流したあとは、Rカフェという琵琶湖を望むオシャレなハワイアンカフェに行きました。
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フミちゃんはあまり食欲がなさそうだったので、1つをシェアしようと提案し、一緒にロコモコプレート的なのを食べました。
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デザートもシェアしましたけどねー。
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後日談
フミちゃんからは婚活おばちゃんを通して、お断りの連絡が来た。
理由は聞かされていないけど、おばちゃんから
「フミちゃんは片耳が聞こえないから」
とだけ、教えてもらった。
全然、気づかなかった。
そうすると自分の知らないところで、立ち位置を変えてたり、かけた声が聞き取れてなかったりしたかも知れない。
登山が好きで若いから体力もあると思い込んでいたけど、登山中に今までに登った山について聞いてみたら近所の300mぐらいの山にたまにハイキング程度に登るだけだった。
250mぐらいから1214m近くまで登る武奈ヶ岳登山は、それらの登山とはちょっと異なる。
彼女にとって1歩1歩進む度に不安が増していったのでは?
だって300mの山とは疲れ具合や、精神的な不安も全然違ってくる。
自分も初めて登る山で声のかけ方に不安を誘うような言い方もあったかも知れない。いや、あった気がする。
会話の中にもヒントはあったはず。
何か、彼女の行動からそこに気づいてあげて、山ではなく不安を感じない場所に行き先を切り替えるとかできたら良かったんじゃないか?という気持ちが今でもぬぐえない。
ちゃんと相手を見ていたか、見ようとしていたか?
それができないから、今も1人で生きている。
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