消費者の皆さん、「きれい」ということ
農産物が商品として「きれい」ということは重要なことです。
農家は丹精をこめて「きれい」な作物を作ることに努めます。何故なら「きれい」でないと市場で高く売れないからです。
もし、戦後の食糧難の時代なら「見た目の美しさ」なんてどうでも良かったことでしょう。日本が豊かになり、食料の本質からだんだん離れていった気がします。
私にすれば市場の評価が、「きれい」より「ほどほどきれい」にリセットされれば、農家も随分楽になると思います。
「きれい」を求めて農家は一生懸命農薬散布を行います。
もう一度言います。何故なら「高く売れないから」さらに言えば「消費者が、そのきれいな物を選ぶから」。
もし「ほどほどきれい」でいいなら、農薬散布にかかる労力と農薬代(農薬は結構高い)が軽減でき、経営も楽になります。
私のポンカンは農薬をかけていません。「絶対かけません」そういうことは言いません。
結果として3月の「マシン油」散布のみということです。(マシン油は、専門的には農薬ではありません。油膜で虫を窒息死させるものです)
大事なことは「無農薬」を売りにするのでなく、一番は「おいしい」こと。
贈答用だから「ほどほどきれいで、でも味は抜群」これを目指しています。
消費者と共存したいから、私たちの苦労もご理解いただき、さらには「ほどほどきれい」に共感してもらい、「やのぽんかん園」の「ファン」になってもらいたいと思います。
ホームページの中にも書いていますが
「農家が自分で生産したものを自力で全量売る、という絶望しそうになる高い壁」
に私たちは挑んでいます。