くらし#2 Why do you think so?
この間まで春の訪れを感じる気候だったのに、一気に厳しい寒さに戻り、2歩進んで3歩下がった気持ちです。道端で咲き始めのアーモンド(桜に似てる)を見つけ、少し早い春の訪れを感じます。
くらしでは五感を切り口に私がロンドンで感じていることを個人的な見解としてお伝えします。
See- 無料生理用品配布
こちらに来て公共部で「生理」について目にすることが増えた。例えば、無料配布はよくあることで、最近では大学図書館の出入り口付近に無料配布ディスペンサーがある。ただ、個人的には出入り口は目立つので、利用しにくいという話を友人にした。しかし友人は、逆に人目につくところにあることは良いことだと言った。「生理」の話が”タブー”ではなく、”当たり前”である姿勢を反映しているからだ、と。
確かに、と思ったのだが、ある時、生理用品が外出先で必要になり、施設の女性スタッフに聞いたことがあった。彼女は救急箱から取り出し、こっそり渡してくれた。まだ一般的に当たり前になるまではまだ時間が必要なようだ。生理の会話は日常でも増えてきていることを感じているが、世の中全体の認識が変わるレバレッジポイントは何なのだろうか、とふと思った。
Hear- Why do you think so?
ここ最近、過去十数年で最大のストライキが発生している。バス・電車に始まり、公共医療機関も、そして先生のストライキまでも。その影響で、私たちのコースはしばらく生徒同士で教え合うことに。だが意外にも、そこで提案された、ピアコーチングが個人的にとてもためになった。Learning circle。アドバイスを受けるのではなく、ただ質問に答えるだけ。面白いことは、質問だけなのに、自分の中の考えが深まったり、同じ質問に回答しているのに、答えがセッション中に変わるのだ。私は、困っている人がいるとついアドバイスをしてしまいがちだが、人それぞれ文脈・背景が異なることも多いのだがら、質問を投げかけるだけというのも手助けの一つになると知った。
Touch- エスカレーターの手すり
地下鉄を降りて地上に向かうエスカレーターに乗っていたときのこと。ある日、ステップと手すりが連動していないことに気がつく。一度手を離して別の場所に捕まればいいだけだが、日本では一度も遭遇したことがない状況。この仕上がりの適当さから、完璧じゃなくても使えればいいよね、といういわゆる海外マインドを感じる。でも、確かにそうだなとも思う。完璧じゃなくても、とりあえず作って、困ることがあったら良くしていく、ということだと思う。なんだか気持ちが楽になる。このNOTEもそんなスタンスで少しずつ良くしていけたらと思った。