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お化粧を愛している。

三十歳を越えて、洋服を買うことがめっきり減った。
ああ、大人になってしまったんだなあと自分をつまらなく感じてしまう時もあるが、いや待て待て。

その代わりというわけではないが、相変わらず集めてしまうもののうちの一つにコスメがある。
今月は色々買ったから、来月は何も買わなくて済むな、とか考えてはいるのだけれど。
翌月にはまた新しいものに心が惹かれてしまう自分がいる。

昔に比べたら浪費癖はほぼ無くなったと言っていいと思うが、今でもひょっこり顔を出すのだ。


コスメを買い集めたくなる理由はやはり、化粧が大好きだから、なのだと思う。


小学生の頃にはメイクに興味を持ち始め、放課後お友達と集まって雑誌を読みながらお化粧してみたり、マニキュアを持ち寄ってネイルチップを作ったりしていた。
当時GALS!という漫画の影響もものすごく受けていた。なんて懐かしい。笑

学校にはして行けない分、放課後のその時間は私にとって宝物みたいに大切だった。

その後中学、高校でも放課後や休みの日にメイクをする習慣は続いた。
学校にして行っても結局怒られて落とさせられるから、早々に諦めた。


そういうふうにして、これまでの私の人生の大半にコスメは存在している。
何もかもが試行錯誤で、そりゃあ大失敗して家族に笑われたり、今なら恥ずかしくて出歩けないようなメイクをしていた頃もある。

けれどそのどれもが楽しくて、失敗がトラウマになって二度と化粧なんかするもんか、とは一度たりとも思ったことはない。

正直今だって試行錯誤の日々なのだ。
未だにしっくりくるリップの色は選べていないし、マットだツヤだ、パーソナルカラーがどうのこうの、迷子になることも多い。
その日のコンディションによっては同じノリにならないことだってザラにある。

そして私の性格上、やるかやらないかのゼロ百思考。そのため少しでも気が乗らなければすっぴんになってしまう。
私の中にナチュラルメイクという概念はない。
眉とリップだけ、なんて夢のまた夢だ。

特に絶対外せないのは血色。
リップとチークがないと化粧は一生完成しない。

だけど骨格的に男顔だから、やりすぎると性別不明になる。昔ニューハーフ(死語か)と間違われたこともある。
こう書いてしまうと悲しいが、そのぶんマニッシュな雰囲気が得意なため、太眉やマットなアイシャドウ、ブラウンリップなどが恐ろしく似合う。
特に秋冬はそういうムードがぴったりなので、今の時期が大好きだ。


昨今ではお店に並ぶコスメもたくさんありすぎてどれを手に取ればいいのか迷ってしまうし、私が気に入っていたものはことごとく廃盤になって散っていった。(これは私だけではないはず!)
大好きだった色味なのに謎のリニューアルを施され若干変わってしまったり、ラメのザクザクした質感が消えていたり…あの悲しみは数えきれない。

そうやって一期一会の出会いと別れを繰り返しながら、今も新たな顔ぶれに心躍らせている自分がいる。


なんやかんや文句を言いつつ、化粧をするということからは離れられないし離れるつもりも毛頭ないのだ。
私は化粧を愛している。


今では男性だって堂々とメイクする時代。
大いに結構ではないか。男だろうが女だろうが、コンプレックスや美意識の一つや二つある。
メイクが自分を強くするのは身を持って知っている。それで自信を持って顔を上げられるなら、迷わず踏み出してみたらいい。
似合うものも似合わないものも、やってみなければ分からないのだから。


別の誰かになる必要はない。と個人的に思う。
私の生まれ持った顔を引き立たせるような、そんな化粧をこれから先も試行錯誤しつつ楽しんでいきたい。
それこそおばあさんになってもウキウキしながらリップを塗れるような、そんな歳の重ね方が理想だ。




前述した通り未だコスメ迷子ではあるが、ついこの間「やるやん」と思えたリップを手に入れた。


REVLON カラーステイサテンインク
003 IN SO DEEP


これが現時点でyano史上最高のブラウンリップと言ってしまおう!自分でも驚くほど似合った。笑
そして理想的な茶色。良い。

このシリーズの013 HOLY PUMPKINというオレンジレッドのリップをもともと愛用しているが、やはり良い。
二本目のサテンインク、すでに一軍に登り詰めている。


私のような好みの方は、レブロンやメイベリンがおすすめ。
海外のデパコスは色味は最高だが圧倒的に肌に合わず、特にリップはベロベロに皮剥けするので近寄らない。
貧乏舌ならぬ貧乏肌に感謝する。


リップはたくさん持っているけれど、結局似合う色味は偏るので似たようなものが多い。
もちろん購入した後になんか違う、となることもある。
そういう失敗はなるべく避けたいが、今回のような出会いがあるからやめられない。
お財布と相談しながらだけれど。

似合わなかったものは妹や母に譲る。
逆もまた然り。支え合いは大切だ。笑


やはり好きなことだと長くなってしまう。
ここまでお付き合いいただいた方がどれくらいいらっしゃるか分からないが、日々ともにメイクを楽しみましょう!と言いたい。

肺炎から復活し、またメイクやスキンケアをしたいと思えるようになり、それができる元気を取り戻せたことに感謝して。


それでは、また。

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