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ごめんねブラックヘアー。

近頃髪の毛の調子がいい。

夏に赤っぽく染めてもらってから、地道にピンクシャンプーで保ちつつ来た。
今が過去最強に髪の毛がとぅるとぅる。

そんな今、初めて効果を実感したヘアケア用品はオルビスのヘアミルク。
これを使い出してから指通りが明らかに変わった。
自分の髪を触って心躍るのは初めてかもしれない。


これまでなんとなくオイルを適当につけていたけれど、なんと私の髪質的にオイルは合わないと教えられた。どうりでいくら続けてもバサバサなままだったわけだ。

左のミルクタイプを愛用中🧴



私の髪がこんなにサラサラなのは多分中学生以来ではなかろうか。
高校生以降は絶えずダメージ毛だったので、まだこんなポテンシャルが残されていたなんて、とびっくりしている。

ありがとうオルビス。


私の髪は本来真っ黒で、硬くて太くて多い。
美容師泣かせの髪質で、カラーも入りにくければパーマもかかりにくいときている。
かといって綺麗な直毛にもなれず、変なところがぴょこんとはねたり、前髪が割れたり。

ちくしょう。

と思うこともある。


昔の私は自分の髪質を愛せたことはなくて、イジメ抜いてきた。

人生初ブリーチは自分で染めた挙句、オレンジになった。
ハウルが発狂した気持ちが私には痛いほど理解できる。
何度も何度も何度もブリーチを繰り返してやっと理想の白金にまで抜ける頃には、髪の毛というより光ファイバーみたいになっていたし、濡れるとゴムのようにびよびよ伸びた。

なぜあんなにも、自らの持つ色素の真反対にいこうとしたのだろう。


最近分かったことなのだが、私の髪が得意なカラーは暖色で、赤やオレンジなのだそう。
イエベだからといってもオリーブ系は合わないようで染まりにくく抜けやすいと美容師さんに言われた。
金髪なんてもってのほか。

昔はパーソナルカラーなんてものは知らなかったし、今になって、だから金髪時代はあんなにも顔が黄色かったのだなと納得がいく。
くすんでしまっていたのだな。と。


何度もブリーチする中で、幾度と頭皮を火傷したし、すこぶる痛いのを耐えて耐えて、そうまでして手に入れたかった金髪。
もはや中毒、依存症だ。ブリーチ依存症。
あまりにも病的。

それだけにとどまらず、エクステも毎月つけ替えていたから、かなりの負担を髪にも頭皮にも与えてしまっていたと思う。


自分の持っているものに、ひとつも満足できていなかった。

今は違う。


自分以外の何者かになろうとする暴力的な思いはもうない。
もちろんおしゃれをすることは大好きだけれど、自分に似合う範疇で、楽しむ範囲で、もっと言えば嗜む範囲でできている。


あくまで私自身でいることを主軸に置いて。

自分の身体にも心にも負担をかけないこと。

今でこそそう決めているけれど、その匙加減は意外と難しい。
根本にある"他者との比較"という無価値な思いを持ち続けてしまうと苦しくなる。
そこから解放されたことは、私にとって財産である。もちろん誰にとっても。

自分自身がスペシャルな存在であることを、誰もが認める必要がある。
そして自分がスペシャルであると同時に、この世を生きるすべての人もまたスペシャルなのだという。


わたしの目には、あなたは高価で尊い。
わたしはあなたを愛している。

聖書 新改訳2017 [イザヤ書 43:4]


これは私にだけでなく、すべての人に対して神様が語っていること。
受け入れることは難しいだろうか?

あなたがどんなに見た目のことや生い立ちのことで悩もうが、神様の愛は注がれている。
こんなに素晴らしい愛に富んだ言葉はない。


だから今私は大いに、この言うことを聞かない髪を愛している。
神様が良しと思って与えてくれたものを喜んで受け取れている。
もちろんいきなり自分のコンプレックスをすべて受け入れられるはずはない。
それでもゆっくり時間をかけて、愛せないところも大切にできるように変えられていく。

その過程の喜びは、何物にも代え難い。


ごめんね、私の黒髪。
これからも楽しみつつ大切にケアしていくね。
愛しているよ、頑固なところも。

もう少し伸ばして、パーマをかけるんだ。
そうすれば朝が楽だから、というのは秘密。


それでは、また。

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