カープ女子になりたいと思わずにはいられない

いや、なれないんだけど、なりたいと思わずにはいられない。タイトルに共感してくださるそこのあなた。ちなみに今日はそう思った理由をお話する。

大学の4年間と、就職して半年は広島に住んでいた。(広島市ではなかったが。) カープの試合がズムスタである日は、最寄り駅も赤いユニフォームを着たカープファンでいっぱいだった。

 

「すごいな、カープファンなりたい。」
 

この熱気は、まず、野球が好き→プロ野球が好き→カープが好き→をすっとばして、カープファンになりたい!と思わせてくれるほど熱いものだった。
 

実家には、どの球団のファンでもなかったはずの両親が一度、カープ観戦に行った際のグッズが飾られているのだからカープってやはりすごい。
 
 
大学にも野球応援サークルみたいなのがあったし、そんなサークル入ってなくてもリア充大学生はグループでカープ観戦に行っていた。SNSで毎週のように楽しそうな写真を見た。
 

テレビには、カープファンが集う居酒屋やお好み焼き屋さんが写っていて、お客様みんなが一緒になって興奮ぎみに応援していた。喜ぶのも悲しむのも一緒。運命共同体かぁ。
 
 
 

とにかくカープファンってだけで、たぶん隣の人も友達だし仲間だし家族みたいなもんなんだろう。同じ空間で1つのチームを応援できるっていうのは素晴らしいことだと思う。外で見てる人たちも、入りたいって思うような、自然と応援したくなるようなあたたかさである。
 
 

だから、いろんな感情をすっとばして、カープファンになりたいと思わずにはいられない。
 
 

スポーツを応援するあたたかさは万国共通。

 

 
フィリピンは4度訪れたことがあるが、卒業論文の調査の間、1か月ほど通っていた大衆食堂があった。
 
 
そこにはお店の天井の近くに取り付けられた小さなテレビがあったが、どんな番組が放送されているかを気にも留めたことはなかった。それが、あの日だけはしばらくテレビに釘付けだった。
 
 
 
普段、お客さんは3組くらいの食堂が、その日は人でごった返していた。何事か!?と思ったが、大抵の人は何も注文してない。テレビだけ見に来ているのである。笑
 
 
フィリピンの国民的スポーツはバスケットボール。その日は国際試合がテレビで放映される日だった。
 
 
わたしが食べている正面の席には、デリックという青年が座った。刺青が両腕にしっかり入っていて、坊主頭にピアスをしていた。体格もがっしりしていて、たぶんマニラの街ですれ違ったら目も合わせない。
 

だが、バスケットボールを一緒に観戦している、応援しているというだけで友達になれた。フィリピン代表選手の説明や、デリックの話をたくさんしてくれた。警察学校に通っていたが、お金がなくて途中でやめたということも。
 
 
食堂で働くいつも無口な4人兄弟。4人ともまだ10代だと思うが、学校には行かずいつも昼間から働いてる。彼らもデリックの横に座って話しかけて来た。(なんせわたしが座っていた席はテレビの見やすいいい席だった)
 
 
1番上の子が18歳って言ってたと思う。後にも先にもその日だけ、向こうから話しかけてくれた。どこから来たの?何歳なの?よくここに食べにくるけど、いつも何してるの?
 

老若男女問わずたくさんの人が、小さな食堂に集まっていた。シュートを決めるたびに歓声が上がって、わたしもフィリピン国民の一員になった気分だった。
 
 
 
同じ空間で、同じチームを応援するということは、本当に素晴らしいことだ。
 
 
だからカープ女子は増える一方だし、みんなカープ女子になりたいのだ。
 
 
テレビの前に集まって家族や友人と、居酒屋やお好み焼き屋さんに集まって常連の方たちと、ズムスタに集まって往年のカープファンや新参者を含めたたくさんの仲間たちと、一緒に応援したいのだ。
 

野球が好きかどうか、カープが好きかどうかは大した問題ではなくて(もちろん野球もカープも大好きな人もいるだろうが)、頑張っている人を応援することが楽しくて素晴らしい体験だから、こんなにも熱気と興奮に包まれるのだと思う。クラウドファンディングなんかも、だから流行るんじゃなかろうか。
 

人間関係が希薄になっているとかいないとかいう現代で、スポーツ観戦は、人と人が繋がることのできる一種の癒しの体験なのかもしれないですね。
 

 
スポーツ選手のみなさん、いつも感動をありがとう!!カープ優勝おめでとう!!

過去記事を、カープ優勝に合わせて少し書き直しました。最後まで読んでくださってありがとうございました^ ^

可菜

#エッセイ #日記 #カープ #カープ女子 になりたい #カープ優勝 おめでとう

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カナ
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