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日々ののたれ書き

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2023年7月の記事一覧

永井宏の『雲ができるまで』を読んで、読書の自由を思う。

 コミックスのようなサイズ。表紙カバーはなくまっ白な紙のクロスの表紙。タイトルやロゴ、著者、出版社の名前が淡い空色で刻印されている。永井宏。『雲ができるまで』。信陽堂という聞いたこともない出版社。だが、本を手に取るとわかる。とても丁寧に作られた本だ。  永井宏は美術作家という肩書きを持ち、八〇年代には雑誌「BRUTUS」の編集にも関わっていた。二〇十一年に亡くなっている。  本書は三度目の復刊となるが、手がけた信陽堂の編集者も永井と仕事をし、その影響を受けた人物である。装