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黄昏時の公園にて

拝啓                2015/9/16

公園のベンチに座って  

あったかいコーヒーを飲みました

これから沈む太陽が

西の空を染めました

それはもう 嘘みたいに 

キレイで 驚いたなあ

家に帰るスーツの人 

疲れ切った顔を見せぬよう

急ぎ足で歩きながら

辺りをキョロキョロ伺って

まるで 自分を見る様で

もどかしくて  まいるなあ

格好つけて  強がって

理屈ばかりです

無駄に焦って  取り繕って 

それすら認めません

あの人が

今日も良い夢を見れますように

部活帰りの高校生 

今から塾へ向かうのかい

キラキラした制服姿で 

今日も1日充実していた模様

かたや自分は  このザマで 

情けなくて  まいるなあ

格好つけて  強がって

言い訳くさくて

無駄に悟ったフリばっかりで

知る努力もしません

あの子の夢が  叶いますように

私は書いているんだろう?

誰に書いているんだろう?

私は解っているんだろう?

何を解っているんだろう?

並んで歩く老父婦

ゆっくり目の前を  通り過ぎていく

今までも  これからも

ずっとそうしてきたように

格好つけて強がって

大人気取りの自分は

スナオな気持ちは

言えないままで  泣いてみたりします

ふたりが明日も  元気でありますように

どこで迷っているんだろう?

何を迷っているんだろう?

誰に書けばいいんだろう?

私に書けばいいんだろう?

ベンチのまわりに

鳩が集まってきました

あいにくエサは持ってないよ

君らの役には立たないよ

いい加減  家に帰るかな

冷たいコーヒーを飲んだら

コーヒー好きのあなたのさ

馴染んだ顔が浮かんだよ

こんな1日の話を

笑ってくれるんだろうなあ

こんな1日の思いは

お見通しなんだろうなあ

「 格好つけて  強がって 」

繰り返してる

覗いてみれば全然ダメで

本当にまいるなあ

いつもの顔で

コーヒーを飲んでいる

アナタ です

いつもの顔で  全然ダメな

私の手紙を読んでいます

こんな手紙を

明日アナタに  渡せますように

冷たいコーヒーが  あたためてくれた

           敬具

           キキ

          伊吹さんへ



PS おわかりのように、バンプの詩に力をかりました。

ではまた会える日まで。

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