体の免疫力を回復する方法:気を補う【その一】
中国・大連市では最近は気温が夜は零下にまで下がっており、風も強くて大分寒くなっています。本日はお昼前に5キロほどランニングしましたが(風が強くてとても寒かったです)、路上に焼き芋と焼きとうもろこしを売る屋台が出ていましたので、焼きとうもろこしを1本60円(4元)ほどで購入しました。下の写真は本日の昼食のジャージャー麺(190円/12元)と焼きとうもろこしです。
さて、今回は以下に「体の免疫力を回復させる方法:気を補う」という中医(中国医学)の記事をご紹介させていただきます。
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「気」とはそもそも何か?
人体に五臓六腑や四肢といった形体があるだけでは不十分で、専門の物質によりこれら臓腑の機能に栄養を供給して活発化させる必要があります。そして、それらの物質こそが「気と血」になります。「血」の概念は理解しやすく、主に血管の中を流れて止まない血液を指しています。血は全身に栄養を供給する役目を主に担っています。
しかし、「気」とは一体どんな物質なのでしょうか?
わたしたちは五臓六腑が身体に欠かせない器官であることを理解しています。しかし、生きている人と死んでいる人については、体内の臓腑には根本的な違いが実際ありません。それでは身体の生と死の違いのポイントはどこにあるのでしょうか?
ご飯を炊く行為を例にすると、臓腑と気の関係をはっきり説明することができます。かりにわたしたちがお米を洗って水を加えた後、鍋の中に入れて3時間ただ待っただけでは、お米は決して炊けることはないでしょう。しかし、もし鍋の下に火をおこしてお米を炊けば、30分後にはご飯がすぐ食べられるようになるでしょう。
お米は初めはたんなるお米で、水も初めはただの水にしかすぎません。冷たく空腹を満たせない状態から、人がよだれを垂らしてしまうような美味しい香りのする状態に変わるポイントは、火があるかどうかです。人体について言うと、気の作用はこの鍋底の火のようなものです。人体は気の存在があるからこそ、死んだ状態の臓腑を動かすことができ、生命を本当に生きたものへと変えられるのです。
具体的に言うと、肺臓に気があるからこそ、肺が呼吸運動をつかさどることができます。心臓に気があるからこそ、心が正常な意識の状態を保つことができます。脾臓に気があるからこそ、脾が胃腸をつかさどり正常な消化吸収の働きを保てます。肝臓に気があるからこそ、肝が気を整えてその正常な運行を保つことができます。腎臓に気があるからこそ、腎が水液の正常な代謝を保つことができます。俗に「人は気によって活きる」と言いますが、こうしてみると、たしかに道理があることがわかります。
中医(中国医学)の基礎理論では気の作用を「推動(すいどう/血や津液を身体中に巡らすはたらき)」「温煦(おんく/人体を温めるはたらき)」 「防御(ぼうぎょ/外邪から身体を守るはたらき)」「固摂(こせつ/身体にとって必要なものを身体内にしっかり保持するはたらき)」の四つにまとめました。
「気化(気の運動変化及びそれに伴うエネルギー転化)」の過程とは、気の推動・温煦の機能が体現されたものにほかなりません。
このほか、わたしたちの体が一定の温度を保持し、外邪(外から来る邪気)の侵入を効率的に防御できるのは、重要な気「衛気」のおかげです。衛気は人体の守衛であり、身体が激しい運動をし、体内の温度が上がったとき、衛気が汗孔(汗の出口)を開き、体内の余分な熱を汗液により外に排出します。外界の邪気が人体に侵入しようとしたとき、衛気がすぐに汗孔を閉じ、邪気につけ入る隙をあたえません。体内に侵入した病邪に対しては、衛気がそれと激しく交戦し、人体の健康を守ります。
気の固摂作用について述べましょう。人体内部には、たくさんの有形の物質があります。例えば、血液・津液(汗液・唾液など)・精液(男性の精液、女性のおりもの)などです。これら有形の物質は、体内でそれぞれの適切な位置に置かれることで、その正常な機能を発揮することができます。
血液は血管の中で循環する必要があり、汗液は皮膚の表面下にある必要があり、また精液は腎臓の中に留められる必要があります。そして上述の有形の物質がそれぞれその役割を発揮するよう保証するのが気の働きになります。
普段汗をかきやすい人がいたとします。彼は少し歩くだけで汗だくになります。これはつまり、体質が気虚(気が不足している)で汗液を身体内に適切にとどめおけない現れなのです。
気があるからこそ、身体が正常な発育・新陳代謝を維持できます。気があるからこそ、身体が自らを守り病邪の侵入を防ぐことができます。気があるからこそ、身体が津液・血液・精液等の精微な物質を守り、それが流失していくのを防ぐことができます。(つづく)
【出典】
黄帝内经
We Chat ID:neijinga
2020-11-28「恢复免疫力的方法: 补气(深度好文!)」
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