フードデリバリーとゴーストレストランとクラウドキッチンの違い
最近、クラウドキッチンが話題となっています。
このnoteはゴーストレストラン(UberEats専門店)を出店したいという方へ向けて情報を届ける有料noteになりますが、
・これから出店する方
・現在出店中で2店舗目を検討の方
・現在の店舗を手放しでゴーストレストランに専念したい方
このような方も多いと思いますので、今回はフードデリバリーとゴーストレストランとクラウドキッチンの違いについて描いた上で、特にクラウドキッチンについて解説します。
クラウドキッチンについて本気で調べたいコンサルや投資関係者の方は、ビザスクより別途インタビュー依頼もどうぞ。
フードデリバリーとゴーストレストランとクラウドキッチンの違い
海外メディアを日本に持ってきて翻訳してくれるライターさんの翻訳や、海外でも色々と紛らわしい使い方をしているケースも多くて用語がとてもめんどいです。しかし、用語が何を指しているのかを理解することは大事なことです。
フードデリバリー :出前を代行する配送ビジネス
ゴーストレストラン:オンライン専門の飲食店ビジネス
クラウドキッチン:場所を提供する不動産ビジネス
ゴーストキッチン=ゴーストレストラン。※使わないでほしい
シェアキッチン:主婦の方がクッキーやパンを作って通販するときに製造場所として使う会員制のキッチンサービス。
とりあえずこの5個覚えてしまえば、OKです。
図を見ながらフードデリバリーは運送業で、ゴーストレストランは飲食店で、クラウドキッチンは不動産業だから、この3つは全く異なるビジネスなんだ!と理解しましょう。
その上で、ゴーストキッチンという言葉は、ゴーストレストランと同じ意味なので極力使わない、シェアキッチンは主婦が通販するためのキッチンなのでクラウドキッチンとは全然違うものだと。
クラウドキッチンのビジネスモデル
クラウドキッチンは、飲食店とは全く関係のない不動産ビジネスです。
例えば40坪で家賃80万円の店舗物件があったときに、3坪の部屋を10個作って、それぞれに冷蔵庫やガス代や流しなどの調理設備を作って、各部屋から廊下に受け渡しカウンターを作ったとしましょう。
10区画の調理スペースができました。脳内で想像するならば、ショッピングモールにあるフードコートから客席をなくしたものが近いかもしれませんね。あるいは、個室だけのシェアオフィスも近いかもしれません。部屋がめちゃくちゃ小さな学校も近いかもしれません。
この調理スペースを、初期費用100万円+家賃15万円で貸し出したとしましょう。全部うまると初期費用1000万円+毎月150万円になりますね。入居するシェフが平均で1年利用するとしたら、3年間で3000万+(150万円-80万円)*36ヶ月=5520万の売上がたちます。
物件を借りるのに80万*12ヶ月で960万、厨房設備と工事を坪40万の40坪で1600万、合計初期投資額が2560万円。
5520万円-2560万円=2960万円
3年間で2960万円の粗利が出ました。毎月80万ぐらいですね。
あとは、人件費や募集経費などをここから出すということになります。
家賃80万円で借りて160万円で貸して80万円儲かる、というような堅実な不動産ビジネスですね。不動産ビジネスは突き詰めると坪単価を高くするだけなので、この場合だと坪単価が2倍にできていると。
これがクラウドキッチンの基本です。
クラウド=自分で所有せず利用するだけ。
実際のクラウドキッチンのビジネスモデルは、各店舗の注文をまとめるシステム提供だったり、各店舗の注文データや過去の注文データを分析して
この場所ならうどん屋だと毎月300万売れるけど、サラダ専門店だと250万しか売れない
など出店者入居前の売り上げ予測、出店者の業種やメニューのプランニングなど、ゴリゴリのデータビジネスです。
そのため、不動産会社や建築会社や厨房メーカーが大きな物件を借りて分割して貸しても、うまくはいかないでしょうね。
クラウドキッチンビジネスの勝ち筋は、入居するシェフの実力の何倍も稼がせてあげられるか?です。
ちなみに、入居するお店のことはゴーストレストランと呼びます。オンライン専門店ですね。
出前専門店という訳し方だと出前専門のピザ屋さんやお寿司屋さんがゴーストレストランになりますが、オンライン専門店だと思ってもらうといいと思います。リアルタイムなAmazon。今だとUberEats専門店だとイメージするとわかりやすいですね。
以下、有料です。
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