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日記:本を読む余裕がある日

最近、何もしていない、なんんんとなく鬱々。薄く薄く鬱々するから仕様がない。それでも、ずっと、ではなくなってきた。

そんな中、原田ひ香さんの小説がめっちゃ良くて!書店で名前を見かけたら買い集めてる。『ランチ酒』とか『三千円の使いかた』、『まずはこれ食べて』、『人生オークション』とか、今読んでいる『定食屋「雑」』という単行本もめっちゃいい。文庫本で揃えようと思ったけど、装丁がものすごく素適で単行本で、これと合わせて何冊か購入させてもらった。飾る。

なによりも温かい心持ちになる原田ひ香さんの物語が心地よくて本当にいい。体力の回復になる。(読んできた作品で)多くの作品が、日々の生活そのものの衣食住、特に食をテーマにしていて、食事が登場人物に大事なことを気付かせてくれる。

料理をつくり食べるまでのすべてが読んでいて楽しい。調理の過程や、料理の味、食事中の感情のすべてがありありと想像できる。頑張れば匂いだって感じられるはず。原田ひ香さんの小説、確か『ランチ酒』を1年前に読んでから、食や生活にもっと興味をもって楽しもうと思って、それから生活の色彩はひらひら拡がったと思う。夜ご飯はハンバーグとサバの塩焼き、どっちにしようか?って甘味な葛藤に駆られるのすごく幸せなんじゃ!?

ニーチェも、「生活を疎かにしてはいけない。人生の土台を支えている衣食住にもっと知性や感性を向けて、充足するべき」みたいなことを言ってた。なんとなくニーチェには全幅の信頼を置いているから、正しいと思う。



これまで好きになった作家だと夢野久作さんとか村田沙耶香さん、江戸川乱歩さんだけど、その三方とは違う。

明治の文豪に対して、さん付けするか迷う。あとそれと文豪と文豪’で村田沙耶香さんを挟んでしまった。村田さんだと『コンビニ人間』や『地球星人』、『マウス』などなど、どの話も心身ともにHPを削る重ためのストーリーだけど、心根に残り続けるような衝撃と、複雑考えさせられる内容が、却って心地いいのかも。

コンビニ人間も地球星人も、太宰治や江戸川乱歩の無頼派?みたいな、社会からすこし逸脱した人の物語かも。堕落というよりも爪弾きかもしれない。どうなんだろう。人間として失格ではないんだけど不適合ではある。何にしても、どの作品も名作なことは変わらないからいいか。

いかんせん重たい。夢野久作も『少女地獄』とか『あやかしの鼓』は好きなんだけど『ドグラ・マグラ』で打ちのめされた。江戸川乱歩も『パノラマ島奇譚』か何かの本で挫折した記憶がある。



映画でも小説でも、今ではバラエティ番組でさえも、このコンテンツを消費するぞ!って初期動力に莫大なエネルギーがかかるから、観れない読めない作品がリストに溜まってる。あとで観るとかマイリスト。

そういえばSFの名作映画『インターステラー』を観れた。めちゃくちゃ良かった。次元を越える愛、というより愛こそが次元!?すごい考察させようとしてくる。amazarashiの『ごめんねオデッセイ』という神曲で引用されているから観たんだけど、しばらく感想が出ないくらいに圧倒された。観てよかったと思える傑作だった。楽曲への好きが一層高まった。

好きなアーティストであるamazarashiという活力があったから観れた映画でもあったんだけど、意外とエネルギーは要らないのかも。というよりも、本当に興味があったらすぐに観ているだろ、って思えてきた。いま観る気がないなら今は興味がないということだから、興味があることだけしてたら良いのかも。その結果がこの怠惰でもあるんだけど。なんだか嫌な葛藤に駆られてる。

その点、原田ひ香さんの小説はHP回復系なので読める。読書家の人はこんな感じなのかな。めっちゃいいな。他に自分だったらオモコロとか、消費ではなく浪費になる、そういうコンテンツが見つけられたのはめちゃくちゃ良いことかも。それこそオモコロ・みくのしんさんみたいに、自分も本が読めない読むのが苦手な部類だから、本を読めるって幸せすぎる。


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