西瓜のゼリー 塩のアイス添え
「西瓜に塩」の発祥は諸説ありますが、茶人の千利休をある大名がもてなす際に、当時高級品だった砂糖を西瓜に添えたところ、「これでは西瓜の持ち味が失われている。むしろ塩をかけた方が西瓜本来の甘さが引き立つ」と喝破した…という説が一つ。
もう一つは千利休のライバルと評された丿貫(へちかん)が、急な来客に対し、天候が悪く味の悪い西瓜しかなかった際に塩をかけるというひとてまを加えてもてなした、という説です。
後者については、漫画「へうげもの」を参照。
ちなみに私はかつて江戸千家流茶道を10年ほど習っていて初歩の免状を持っているので、いわば千利休の末端の弟子!(笑)
何にせよ、そのまま食べるのが最も美味しい西瓜は難しい食材です。西瓜の皮に近い緑のところは瓜のような香りがありますが、赤いところは、あの形と瑞々しい食感があってこそで、ピュレにするとただの甘い汁になってしまいます。メロンや桃のように鮮烈な香りがあったり、苺や林檎のような甘さを支える酸味を感じる果物はデザートに向いているのですが…。そういう意味では、サクランボや柿もデザートにするのは難しいです。
作り方
·塩のアイスをつくる。鍋に牛乳、生クリーム、グラニュー糖、オリゴ糖、塩を入れ加熱し、グラニュー糖が溶けたら、粗熱を取る。
·少量のウォッカを入れ、冷凍する。(こうすることで氷結点が低くなり、固まりすぎて、ジャリジャリにならない。)二時間おきによく撹拌する。
·一部の西瓜の種を取り一口大にカットし、ココットに詰める。
·残りの西瓜をピュレにし、グラニュー糖を加え加熱し、ゼラチンをいれて粗熱を取る。西瓜を詰めたココットに流し入れ、冷蔵庫で固める。
·西瓜ゼリーの上に塩のアイスをデッシャーで盛り付け、削ったライムの皮、ミント、粉糖をかけて仕上げる。
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