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〈作家紹介〉創作書道家 清水竜也について
清水竜也は唯一無二の書道家である。
彼の書作には、まず強い"想い"がある。
例えば、「生まれてきた」「はいつくばれ」「叶」など、ストレートに分かりやすい言葉で自身の内なる強い"想い"を作品に注ぎ込む。
時には吠えながら、あるいは泣きながら、書作に全身全霊をかける。作家として極めて感受性が高く、それが作品の性格にも影響している。
清水は創作書道家という肩書きだが「創作」というのは、空から(何も無い空中から)文字を生み出すことを示しているのだろう。
一般的な書作は、先人たちが開発してきた文字の形態を継承し、また、筆使いや技法なども何かに習って書する書道家が多い。
清水はそれとは異なり、書作する度に、独自の方法で文字を生成する。
書作をする際、その時に、その場で、潜在意識から文字の形が決定され、毎回異なる文字が出現する。墨付けや改行についても、同様で、その一瞬に彼の身体を通して、この世界に成立した墨の動きそのものに想いが宿る。
スペインの彫刻家 フリオ・ゴンザレスの言葉に、「単に美しく、全体として完全なバランスを持つ作品をつくろうと望むことだけではない。断じてそうではなく、それを物質と空間の結合によって獲得すること、現実の形態と想像上の形態、それらを混ぜ合わせ、互いに不可分なものとすることである。」というような言葉がある。
清水もそれを書作の中で感じており、フリオ・ゴンザレスの言葉に共感している。
それだから何度も同じものを書くことを嫌い、構図や技法についても、全く打算がない。
悉く純粋性を求めており、そこには文字の無限の可能性が広がっている。
清水の作品は、一見、モノクロの抽象画のようにも見える、墨のシルエットが何らかの像に見え、鑑賞する人により、様々な印象をもたらす作品となっている。鑑賞する度に発見がある、味わい深い作品である。
暮(くれ) 大林幸代
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『清水竜也作品展 〜心の書〜』
会期: 2024.4.3〜4.29
会場: 上野桜木あたり カタテマ、暮