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デート

YANAGIHARAホールディングスのメンバーから、表題のチラシを頂いた。北九州を盛り上げる活動で、楽しみにしている。

誰を誘おうか悩んだ挙句、つい先日まで小学生だった奴らが、気付くとプロになっていた。

小学生の子を集め「これ、一緒に行こう」と誘った挙げ句、トシキからは「嫌だ」とフラれた。

将来のチャンピオン候補、タイセイは「うん。行く」と言うので、他にいないか、とジムの周りを見渡す。

22歳、今年プロデビューする、悠太郎と目が合った。悠太郎は嬉しそうに、行くと言う。

ジムに行くと子供から大人まで、どこを切っても金太郎飴の様に、全世代が集うジムがある、自身の環境を嬉しく思った。

ジムも会社も組織である。世の中は必ず組織ができる。人は一人では組織には勝てぬ。

私は私の器量を知ってるので、昔から少数精鋭の組織でやって来た。私の器は大きな会社のトップにはなれぬ。

また、組織は人であり、トップは人を育てるという役割を担っており、組織の者が正である限り、トップは皆から担がれてるからこそトップにいれる、という事を忘れてはならぬ。

そう考えると、組織は上下関係はあれ。根本的な部分は公平で平等と言える

社長だから社員を好きにしていいはずはなく、社員は自分が組織にいるから、社長がいい思いをできる、という発想が組織を滅ぼす。

よく大きな組織にいるからと言うだけで、勘違いする者がいるが、トップというのはよく見ているもので、こういう者は必ずどこかで潰れる。

これを見抜けぬトップにいる組織の者は、不幸である。資本主義という古臭い制度のおかげで、こう言う組織も見せ方が上手ければ、そこそこは上手く行くが、長くは続かない。

昔、人質を取り飛行機をハイジャックし、服役中のテロリストの仲間を全員釈放しろ、という事件があった。

超法的措置なる言葉で、要求通り服役囚を釈放し、人命は地球より重い、と言った総理大臣は、世界中の笑いものになった。

思想や解釈になるので、この件はこれ以上触れぬが、組織は全てトップの責任である。

人質を返せ、その代わり私が人質になる。そういう姿勢を見せ、凛として対応するか、そういう者を育てる事もトップの役割である。

その発想がないのか、あるのに言わないのかは知らぬが、少なくとも気骨というものや、漢気、というものがないトップが多すぎる。

従業員達の不始末は、その結果は善意の第三者に対し、全てはトップに起因する。

私はまず、自分の従業員に正しい事。即ち義を教え、道徳を教え込む。口で言うより背中で見せる。

その結果、我がジムの成年のみならず、少年達もが繁華街のゴミを拾い、街頭パトロールを行いだした。

大人はこれを見て、ああ凄いね、と言うだけの者もいる。こう言う大人にならぬ様、反面教師として育てねばならぬ。

この活動が、いずれはそれが北九州、ひいては周辺の地域に波及する事になればいいと思い、日々考え、試行錯誤しながら過ごす。

義より利を先に考える者は、まず親や教育者が、それは何故いけないのかを教えるべきである。大人になるともう手遅れである。

22歳の悠太郎は、今では38歳になるYANAGIHARAジム初の日本ランカー、松尾佳彦の背中を見て、中学の3年間を過ごした。

120%の力で物事に当たれば、世の中そう達成できない事はない。正しい道を歩めば怖い事なんかある筈がない。

少なくとも松尾や悠太郎に、私はそれを背中で見せてきた。我が両親がそうであった様に。だからこそ今こうして文章で発信出来る。

さあ、このイベントで子供達が何を学ぶかを教え、正しい事を見定める目を養ってくれたらいいなと思う。

子供と教え子という、男だけで行く私のデートを笑われぬ為に、こんな予防線を張ってる訳ではない事を最期に記す。

私はあと10年も経てば、こういうイベントに、ジムの孫と行く事になるのだろうか。その時はどういう言い訳を書けばいいのか。

悩みは尽きぬ。




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