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ボクシングの本当の楽しみ方

たまにはボクシングの話を書かないと、自分の本業が一体何なのか分からなくなるので、真面目にボクシングの事を書く。写真にあるのは法政大学アマチュアボクシング部で活躍した堀田。来年4月にYANAGIHARAジムからプロデビューする。

本日はノニト・ドネアという、井上尚哉と好勝負を演じた世界チャンピオンの試合を、WOWOWLIVEで見て、社員と少し打ち合わせ後、別の社員と打ち合わせを行い、夕方はzoom会議という有意義な一日で終わる筈だった。

24時間365日、ジムの門戸を開放している我がYANAGIHARAジムは、日曜深夜に関係なく、会員さんは好きな時に練習ができるというのが特色の一つでもある。

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zoom会議を終え、夕食がてら社員を労おうとステーキを食べに行くと、とジムのライングループに、堀田からジムで練習すると連絡があった。その途端社員は食べると言うより、ステーキを飲んだ。

私が「ジムに戻り堀田を指導する」なぞと言ったので、古参の従業員は私の性格を知ってるから気を利かせたと思うが、個人的には飲むより吸い込んで欲しかった(笑)。

日曜であろうが、我々経営者には休み以前に、労働基準法がない。いくら働こうがサボろうが全ては自分の勝手。社員が食事を飲み込んでる間、レストラン隣の古本屋でお目当ての心理学と思想学の本を買い、ジムに向かった。

よくボクサーの拳は狂気というが、とりわけ堀田のパンチはハンマーのようである。昨日寝違えて手首を挫いていたのをつい忘れ、最後まで挫いて痛いと言わず、見栄を張り30分程こんな事をしていた私は、いつも思うのだが何故痛いと言えないのか、不思議に思う。

堀田は全日本選手権、国体、社会人大会オールベスト5だというが、例えば踏み込んで右フックを打つ迄のステップインや、相手のパンチを外して打つフックはまるでノニト・ドネアに似ている。

ついドネアを研究したのかと思い、ドネアの技を教えようとすると「はい。それが僕の得意技でした」と言う。うーん。プロのトレーナーでもなかなか知らない事なのだが、理にかなっている。

堀田に教え、彼が打てないパンチがある時なんか、2人で時間を忘れ真夜中まで練習する時もある。やはりボクシングは面白い。現役時代の自慢をする人がいるが、ボクシングは物凄いスピードで技術が進化する。


理由は簡単。ビックマネーになるから。現にアスリートの世界一のギャラが、1位も2位もプロボクサーだった事は数年前の事。最近はいよいよテレビもネットも読まないので知らぬが、これからも上位には必ずボクシングが来ると思う。海外はこれがあるから強い

今の自分達がそこに行くとはもちろん思わんが、選手に技術的な事を教え、パンチ力やスピードが日に日に上がって行くのは、トレーナーをしだして約25年。全く飽きない。

最近自由な時間ができだしたので、ボクシングの勉強を更にしようと思う。それくらい面白く奥が深い。昔はボクシングは麻薬、と言われたものだ。辞められない、と。

最近、常に人の悪口を言い人を妬み、揚げ足を取る人を見たり聞いたりすると、ボクシングを教え、仕事を利他的に行い、夜はこうして文字を書いたり読書をしながら、そう言う人達が、本当に哀れな人に見えてくる。

私はボクシングに救われ、今はジムにいる子供達に救われてるような気がする瞬間がある。いくら怒りが最近少ないとは言え、たまにカーッとなるが、そういう時、必ず教え子の顔が出る。

何をしでかすか、自分でも分からぬ私が、絶対これだけはしないと公言していたボクシングジム経営を、5分で経営すると決めた時。「何故俺はじっくり考えて行動しないのだろうか?」と思った。

しかし、ボクシングジムを経営していなければ、今頃人生とはなんぞや?とか、徳だとか立命や宿命がどうとか、絶対に考えていないと思う。人は成る可くして成りたい者になるんだな、と感じる。

次回。そんなボクシングを通じて知り合った、あるお坊さんで元プロボクサーが、先程まで我が家に来て何を共にしていたかを書く。

ボクシングに敬意と感謝して。



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