金木犀

明日の午後から関東では台風の影響が出て天気が崩れるらしい。

めずらしくいつもより少しだけ早く目覚めた今日は、明日以降の天気をスマホでちらりと確認して、夏用のタオルケットを洗濯機に放り込んだ。

数日前からだましだまし眠りについていたけれど、さすがに台風で晴れない日も続いたら、一夏お世話になったタオルケットもお役御免であろう。

庭先で香っている金木犀を感じながら、ふかふかになったタオルケットを取り込んで、綺麗にたたんだら、押入れにそっとしまいこみ、場所を交代するように毛布をとりだす。

タオルケットとはちがうふかふか加減。季節をひとつかふたつ過ごした押入れの匂いが移ったのか、顔をうずめると少し樟脳の香りがする。
明日すこし天日干しするだけの日差しはあるかなあと思いながら、少しづつと秋支度を進めていくのだった。

ただ最近は秋自宅が終わらぬままに冬支度が始まるものなので、秋はずっと出したりしまったりを少しずつ繰り返しているような気もするけれど。

今年の金木犀は、明日で見納めかと思うと、台風が少しでもゆっくり来てくれたらなあ。と思うけれど、そうは問屋が卸さないだろう。なるべく小さくなってさっさ立ち去ってくれるように願うばかりだ。