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2020/12/25(クリスマス)の話

別所で書いたものを注釈など入れて。

人生初のクリぼっち。(※基本年末年始は実家。コロナで帰省キャンセル)
生気が衰えているのが肌感覚でわかるので贅沢をしたいと思い、人生初ひとりファミレス

【某ファミレス】(※身バレ防止。写真載せてるけど)は中二春まで住んでた町の隣の隣の町くらいにあった。
毎年誕生日ハガキを持って、それ以外の日でもよく連れて行ってもらってた。
すぐそこが田んぼなので、雨の日は窓にたくさんカエルが引っ付いてたのを覚えてる。
小六くらいに潰れたんだったかな?

そんな【某ファミレス某店】へひとり来店。
通されたのは出入口から真正面の席。
家族連れの予約客ととてもよく目が合いました。
すっげぇ不思議そうな顔してた坊や、君はこうなっちゃあいけないよ。

ハンバーグ&チキン&ソーセージ、1099円(税抜き)。
どうせならライス&サラダ&スープバー&ドリンクバーのセットよ!!

サラダは生ハムサラダ。
ベリーベリードレッシングってもしかしたら初めてかもだ。
日替わりスープはコーンスープ。
もうかなり底に近い状態だったからなのか、猫舌にも優しい温度。
割とすぐミックスグリルも来る。
ジュゥゥゥって鳴ってる。実はあの鉄板に恐怖心を抱くタイプの人間。

さすがに誰かと一緒に食ってたら一口分ずつ切るけど、うるせぇこちとらおひとり様猫舌じゃい。
先にハンバーグもチキンも一口サイズに切り分ける。
こういうちょっと贅沢な肉料理を食べてるとワインとか飲みたくなってくる。
でもおクスリ(意味深)との兼ね合いもあるので今呑むとオロオロオロチしちゃうので我慢。

途中で隣の席に、勤勉に働いてる公務員なんだろうなって50代くらいのスーツの父(超低音ボイスで静かに喋る)と
すっげぇハキハキ……っていうかキャピキャピ(死語っぽい)してる30代くらいの娘が来た。
娘の方が「本当は家の予定だったのにねー」とか「私ワイン飲んでいいー?」とかメッチャ話しかけてる。
お父さん全くテンション変わらない。けどちゃんと相槌は打っているっぽい(低くて聞こえない)。

「イイ……」とか思ってるとお母さんの思い出話をし始めた。
金ローとかの間に挟まるクssssッソ寒い「あなたとクルマ、どんな物語がありますか?」ってCMの撮影かなにかか?
やめてくれよ泣いちゃうぞ俺……って時に娘の方に電話が来て一旦席を立って行った。

まじまじと見る訳でもないので、隣の席からお父さんがスープをすする音だけが聞こえてくる。

そのタイミングでわざとでもなんでもなく舌を噛んだので耐えられた。
俺は長男だしな。末っ子長男姉三人だが。
つまり俺は岡田准一で元カノは坂本真綾。

は?

食べ終わった時のフォークとナイフの置き方を忘れた。
美味しかったし満足……とはいかぬ。
クリスマスだろケーキだろおおお!?
しかしショートケーキは置いてなかった。商売ミスってませんかね。

でも――体はデザートを求めている。
財布は軽く、心は硝子の少年。
メニュー表をめくって決定。
ただの一度もアイスやソースを垂らしこぼさなかったことはなく、ただの一度も手を汚さなかったことはない。
彼の者は今日ひとり【某ファミレス】でパフェを頼む。
故に、その生涯に意味はなく、その体は、きっとチョコを求めていた。

まぁもうアラサーだし? そんな汚い食べ方するお年頃でもなく。
普通に美味しく綺麗に食べ進めていく。
コーンフレーク入ってないことにキレながら。
葉っぱ(意味深)と細長いのを食べるタイミングがわからない。
中盤で味と食感に少し飽きかけたタイミングで食べるのが普通ではないのか?
最初に食うのか? 最後にお口スッキリ用か?

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大満足で会計へ。
席を立った時チラッとお父さんが思ったよりニッコニコ笑ってたのが印象的だった。
父親ってそういうものか。父子ってそういう感じなのか。
その時やっと自分が単に母の思い出を語ってるシーンじゃなくて、父子の会話に泣きそうになってたんだと気づいた。
長男だけど末っ子だから耐えられないわ。