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#言葉の行方 第10回お題「胡蝶の夢」 感想
さて、今回は先日Twitterの言葉の行方(@KotobNoYukue)アカウントで開催いたしました、第10回お題企画について書かせていただきます。
では、超厳選2作品の発表です。
気付けば私は蝶だった。甘美な花には目もくれず、彼の背中を追っている。気付けば私は水族館のイルカだった。水槽越しに彼を呼んでいる。気付けば私は人だった。隣には彼がいる。これが夢か現か幻か、私には分からない。それでも私は彼の手を握り、心のままに口を開く。
— 掃き溜めに鶴 (@hakidamenoturu) October 30, 2019
「ずっと貴方に触れたかった」
胡蝶の夢というお題にぴったりすぎる作品でした。私自身が何か別の生き物に姿を変えていく。しかし一貫して想いは一緒。「貴方に触れたい」そんな気持ちが痛い程伝わってくる、切なくも美しい作品でした。140字の中に作品の魅力がこれでもかというくらいたっぷり詰まっていて、読み応えがありました!
黒い蝶が舞っている。
— 星蔦 藍 (@EstrellaPolilla) October 27, 2019
今日は最愛の人との大切な日。縁起が悪いと嫌悪しつつも、何故か蝶から目が離せない。そのうち私の腕に止まり、私は悲鳴を上げて気づいた。
夢だ。
だが蝶の止まった手首には、酷く懐かしいブレスレット。無くしたはずの母の形見だ。
黒い蝶は亡者の化身。母の喜ぶ声が聞こえた。
黒い蝶、という単語から、最初は暗いお話なのかなと思ったのですが、最後の締め方が見事でした。始まりと終わりの作品の色が真反対のように感じられ、良い意味で期待を裏切られました。また、蝶がきちんと物語の中核を担っていて、うまく物語に生かされていると感じました。温かい気持ちになれる作品。
#言葉の行方 は140字小説専用のお題タグです。隔週月曜日にお題を発表しています。
お題に沿った作品は全てRT&いいねさせて頂きます。募集期間終了後、厳選10作品をモーメントにまとめて発表すると共に、一部の作品には感想を書いてご紹介させて頂いております。
現在は第11回お題「魔女の行き先」を開催中です。
皆様もよろしければ是非、覗いてみてください!
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