頭割り2初サークル参加てんやわんや備忘録
イベント日程勘違いの発覚から約一か月で原稿した記録です。
二次創作リモート同人即売会
「頭割りだョ!ヒカセン集合2」
オンラインイベントのサークル参加は初めてだったのですが、「めちゃくちゃ楽しかった!」のと「めっちゃ焦った!(なんとかなったけど)」が同時発生したので、戒めも込めて主に原稿作業についての備忘録を残したいと思います。
「こんなゆるっとした感じでもサークル参加できるんや! 新刊出るんや!」な励み(?)にもなれば幸いです…。
同人楽しいよ!
この本です。
3年ぶり2回目の個人誌でした。なんとか出ました。たくさんお手に取っていただき感謝……
---------------
参加の経緯
昨年の頭割りに一般参加してチョロチョロ~と会場を歩いてみたのがきっかけでした。
何冊か気になった本を買ったりついったで拝見していたサークルさんにメッセージ残してみたり…
(書き込みボード、個別返信できる仕様なの知らなくて返信いただいてびびりました!ありがたや…)
楽しかったり、同人誌読んだりすると自分もお祭り参加したくなるんですよね…!
「展示、ネップリ、予約などのみもOK」「後から作品傾向を編集できる」こともあり、ふらっと参加申し込みしました。
この時点では、自機プレイ日記かオルシュファンと黒チョコボの話かどっちかかな~とふんわり考えていた程度です。
締め切りが無いとなかなか描けないたちなので、まず退路を断つことは大事でした。
「申し込んだ!」のツイートや頭割り公式のRTをTLに放流することで、興味を持ったヒカセンがサークル参加を迷い始める・参加を決めちゃう…なんてこともあるかもしれません(観測範囲内ではありました)
見かけたら積極的に背中を押してみましょう。同人戦士仲間が増えると心強い……。
原稿始めるまで~イベント日勘違い発覚
さて、申し込みを完了し、さっそくプロットに……と思いきや、
のめり込んだのはエデン再生編:零式及びイシュガルド復興でした。
……年明けの個人的なごたごたが落ち着いたらふと零式に行ってみたくなり、フレに連れて行ってもらったら戦闘の楽しさにテンション爆上がりして……2月末までは暇さえあれば零式練習に籠っていました。
そしてこの間、イシュガルド復興が開催されます。
前回とは違って装備もそろっていたことから初日ちょっと頑張って制作してみたらセイントボーダーが見えてしまい、うっかり最後まで駆け抜けました。
……2月までの進捗:ちょこっと頭割りがあったおかげでサークルカット用のイラストを描くことができました。
中間マイル、だいじ……
そしてこの間、エレゼンに幻想してオルシュファンの鎧資料を撮ったり、雛チョコボちゃんを描く練習などだけゆる…としていました。
そして3月4月は家探しや引っ越しをしたり初見の職場でてんやわんやしたりなどがあり、4月下旬にGWが見えてきたあたりでようやく原稿を意識し始めます。
そして
イベント日の勘違いを自覚します
原稿備忘録:約一か月でプロットから入稿
・印刷所を物色しながらなんとなく締め切りを想定、プロット(兼ネーム兼セリフ書き出し)を始める
印刷所ややりたい装丁によってかなり締切が変わるので、まず印刷所を探し始めました。
支援印刷所さんの一覧をパーーッと眺めていきます。各印刷所さんのセットや特殊装丁キャンペーンなど見てるといくらでも時間が溶ける……。
肝心の締切については、
締切に強いところ:イベント日(日曜)の週の火~木くらいの締切
締切は普通のところ:イベント日の1週間前~1.5週間前くらいの締切
…くらいが多い印象。(特殊装丁や早割、書店委託によって締切前倒しになります)
今回はプリントオンさんのアニバーサリー箔押しセットの図柄に惚れてしまい、5/26くらいの締切を目指すことにしました。
…このとき、のこり25日。
・「同人手帳」にスケジュール計画を入れる
https://qovo.jp/dojin-techo
神サイトです。同人戦士は計画を登録しましょう(特に会員登録は必要ないけど、Twitterでログインするとクラウドに保存出来て安心)
締切・スタート日・本文ページ数や作業工程にかける時間・曜日ごとの作業可能時間の目安などを記入すると、スケジュール進行具合を図ってくれます。
今回はこれくらいで設定。表紙はもっと時間かかってましたが、漫画部分は頁によって前後しつつもだいたいこれくらいで描けてたのかな…と思います。(漫画の絵柄がわりとラフめなので)
作業時間は21時~0時想定の3時間、休日は6時間にしていました。
・プロット(兼ネーム兼セリフ書き出し)
個人的には一番難産フェーズです。GWのうちにはほぼ作っておきたい…と思いつつ、「このへんは描くときに考える」のお残しを結構していました。
(多すぎるとあとで困るけど、ここで詰まっていつまでも作画に入れないのも精神的にきついので、ある程度は有効な戦略だと思っています)
プロット(兼ネーム兼セリフ書き出し)は人によってやり方が様々だと思いますが、私は「小さくコマ割り+アタリ程度の絵を仮置き+欄外にセリフ書き出し」という方法をよく使います。
これを描きたいネタ分なるべく描き切り、「本文は〇〇pだから、扉の前書きと最後のあとがき奥付で1pずつ使って、残りは~~p……あと△p足したらいいかな」みたいなことを考えます。だいたいの印刷所さんでは本文が4の倍数になる必要があるので、1pはみ出すともう3p増やすことになります。
……最初の想定より4p増えました。
・ファイル作成
最近PCクリスタをEXにしていたため、コミック複数ページのファイルを作成します。B5の漫画同人誌作ったことなかったのでやってみたくて、B5にしてみました。ノンブルやサイズやトンボなんかもクリスタくんが自動で調整してくれます。
・写植、コマ割り、ふき出し
これも人によって違うと思うのですが、私はプロットでだいたい決めたらデータでは漫画の枠組み部分を先に作ってしまいます。
セリフを入れないと文字部分のボリューム感がわからなかったりするため、打ち込んでから「なんか文字多いな…」と思ったらページを分けたりします(こうしてページが増える)
これができると、心の清い人にはもう漫画に見えるのじゃ……。
写植はストーリーエディタ機能を使いました。便利!
・下書き
ここからiPadに移動します。(原稿のために1か月分だけEXに課金)
ネームのメモ書きを見ながら、ミリペンとざっくり消しゴムを使ってガシガシ描いていきます。クイックアクセスにセットを作っておくと便利!「下書きセット」「作画セット」みたいな。
NPCやミニオンや自分でホーパージョン着てポーズ撮らせたりしてグルポを開き、資料にしました。
バシバシとSSも撮り、資料フォルダにまとめておくと後から参照しやすいです。
(確かこのころ絶アレキのお誘いをいただき、予習と装備集めとRW作成を息抜きにしながら原稿する生活になっていました)
(だいたい20時~1時を活動時間とし、シャキ待ち中に下書き進めたり、「1p出来たからノルヴラント2周だけして残り時間また作業」などの配分で…どちらもなんとか…なった…!)
下書きフェーズからは、1p~3pごとくらいで下書き→線画・仕上げまでをしてしまいます。(下書きから時間がたつと、何のつもりで引いた線なのかわからなくなるため……)
出来た1ページ完結の部分だけ投稿して、いただいた反応をモチベにつなげたりもしていました。
・線画、ベタトーン仕上げ
絵さえ入ってしまえばあとはなぞるだけ!!!!
「しげペン改」を筆圧調整したものが気に入っていて、これでガシガシ描いていきます。
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1695306
ざりざりしたアナログ感が好き。
拡大しすぎると永遠に書き込んでしまうため、「印刷サイズの表示倍率」を設定しておいてそれ以上拡大しないよう気をつけます。
(髪とかまつげとか書き込みたくなるけど……)
作画に入るとき、いちいち「レイヤー作成→名づけ→トーン化やフチ処理を選ぶ…」を繰り返すのは時間がかかるので、レイヤーセットのテンプレート素材を作ってすぐ召喚できるようにしておきました。時短大事…!
すぐ出せるフォルダに入れておいて、ドラッグ&ドロップでキャンバスやレイヤーメニューに引っ張るだけで稀なるつわものたちを召喚できます。
作画フェーズは平日夜一日で1~3pくらいでどんどこ進めていきます。トーンは「雲ガーゼ」に大変お世話になりました。
・背景
場面の序盤など、状況を伝えたいところで最低限くらいしか描いていなかったので、作画フェーズのなかで他と同時に描いています。
グルポ開きながら雰囲気で…雲ガーゼでふわっとさせたり、遠景はトーン部分だけで描いたり…!
そのまま描こうと思うと心が折れるので、私は「この部分を描くとそれっぽく見える」という線やシルエットを意識して描くのがいいなと思いました。(勿論、精密な背景描ける人はめちゃくちゃすごいしえらい…)
このあたりの感覚はFF14風景スケッチワンドロ会でちょっと身についたかな…と思います。感謝…。
・表紙
締切ぎりぎりに作ると非常に焦るため、余裕をもって描いておいた方がいいやつです。予定表は6時間で設定したけど、それ以上かかっていたと思います。イラスト自体はあっさり目の線と塗りでさくっと(ただしホーパージョンには苦しみながら)終らせつつ、デザイン配置ぐるぐるするだけで時間が溶ける罠……。
ラフだけは早めに切っていたけど、結局仕上げるのはぎりぎりに……
「表紙 ポップ」や「同人誌 表紙 デザイン」で検索して、色遣いや配置・背景アイデアをインプットしようとしていました。自分のお気に入り同人誌の表紙・裏表紙のデザインからヒントを得るのもよいです!(勿論丸パクリはいけません)
ここからロゴを整える。
デザインに強いフレに「文字色、青(蒼天)とオレンジ(夕焼け)どっちがいいかな!?」と聞いたりしました。
thanks...
・書き出しと入稿
EXくんだと「複数ページ書き出し」>「同人誌印刷用データ出力」で問題なさそうです。ファイル名も自動で「001.psd」とかにしてくれる! 便利! ZIPにして入稿します。なんとかぎりぎり締切に間に合いました。
締切3日前くらいから口内炎に苦しんでいました。原因はおそらく寝不足…。6時間睡眠でも続けると徹夜明けくらいのダメージになってるらしいですね! (チョコラのちょっといいやつに課金しつつ、栄養のある柔らかいものを食べて脱稿後はよく寝るようにしました…)
・お品書きとサンプルと店舗準備
「脱稿した…」「脱稿したらどうなる?」「知らんのか。お品書きと告知作業がはじまる」
お品書きって意外と作るの時間かかるんですよね。数年前に作ったものをツイート検索で画像掘り起こして、書く項目や紙面バランスを参考にして作りました。デザイン若葉なので、ほかの色々な「お品書きテンプレ」なども参考にしながら文字と絵を配置していきます……。今回の頭割りは「サークル参加表」が用意されていたのでそちらだけでも大丈夫かなと思ったのですが、店舗用のも…と思っていわゆるお品書きを作りました。
サンプルは冒頭や任意の数ページだけでも大丈夫だけれど、個人的に「見どころコラージュサンプル」が大好きなのでチマチマ作ります。(頑張ったコマ全部載せたくなってしまうのを我慢しつつ…)
・通販準備
今回はBOOTHで自家通販にしました。利用経験があったのと、事務所を通さないためお届けできるのが早いこと、自分で処理できるくらいの部数だろうと考えていたためですが、思いのほかお手に取っていただけて発送作業に手間取り気味になったため次回は委託通販も検討しようかな…!!(沢山お手に取っていただけているのはとってもありがたいことです!感謝…)
あと委託通販の頭割り連携締め切りに間に合わなそう…と思ってやめたので、次回は本当に…締切に余裕をもって作ろう……。委託通販は買い手側から見ても、「1サークルじゃけなくて色々買うぜ!」という頭割り満喫の民だと送料割安になるのでいいですよね!(色々買った民)
BOOTHの商品ページを作成・告知し、梱包用のOPP袋と封筒とテープのりを買っておきます。ダイソーのB5OPP袋だと今回の本(28p)でちょっとキツキツだったので、もうすこし分厚い本になる場合入らないかも…と思いました。
再販分はプリントオンさんのフェアを利用して、部数分のOPP袋をつけていただきました!(袋には自分で入れる)こちらはサイズ感余裕あって助かりました。別で買うよりも余らせる不安がないのも良かった。
店舗背景は表紙絵を調整したものに文字を入れて使用。オフイベント時のポスター的な感覚で、「ここではこんなの置いてます!」というのが分かるようにしてみました。
【原稿備忘録:助かったツールなど】
・同人手帳
https://qovo.jp/dojin-techo
なかったらずるずる先に延ばしたり無駄に焦ったりしていたと思います。「予定より早く進んでいます」「予定の1.22倍頑張りましょう」なども教えてくれる。ページを作ったらブックマークバーに入れておくと、常に原稿を意識出来てよかったです。
・note「直近のお急ぎ原稿日記」
ベッターの方の記事も併せて、時短テクニックめちゃくちゃ勉強になりました。役立ちショートカットやレイヤーセットの作り方なども載せてらっしゃっているのでぜひ!
「無理かも…」と思ったときに、この記事を読むとなんだか出せる気がしてきます。
・冷えピタと湿布
筆圧強いため腱鞘炎の気配を感じてすぐに湿布を貼りました。最初湿布が無くて冷えピタを貼っていた…。あと高難度コンテンツや原稿してると頭がパーーーッと熱くなることがあるので、その時も冷えピタを貼ります。
・グルポ
3Dの公式資料が色んな角度と照明の当て方で見放題!!!神!?!「腕曲げたときとか手だけ脱いだ時どうなるんや…」となるので、鎧については自分でも着てグルポしていました。普段はミコッテ♂ですが、出来心でエレゼン♂に幻想して資料撮ったりなどもしていた…。エレゼンやはり足が長いな。
・公式シナリオブック、秘話ブック
公式資料その2! 宗教上の理由で蒼天強ニューができない体のため、台詞回しや当時の状況確認にとても役立ちました。
・頭割り進捗タグ
進捗や意気込み載せて、それを主催の村田さんがRTしてくださったり、他の方の進捗や宣伝見たり…などで、とても励みになりました…感謝…。
・通話
限界原稿戦士のヒカセンフレンドと主に通話をしていました。ひとりで描くよりもとても捗った…友よ…感謝…。原稿佳境タイミングでは口内炎でほとんどしゃべれなかったのですが、呻いているのを聞いてもらいました。
「描けない…わからん…」となったときに「描けるぞ!!いけるいける!」と言ったり言われたり、「1pできた~!」「天才か!?!天才!!」と褒めたり褒められたり。確実に心理的にイイ効果が出ていた…と思う…!
・クリスタEXのページ管理機能
一括書き出しなどもこれに含まれますが、ほんと~~に便利だったので原稿するときはEXがあるととても良いな…と思いました。「このページは右側になる?だとしたらコマ割りは…」とか「この1ページ漫画はやっぱりこの位置に持ってきたいわ…」とかが感覚的にできる!
5pくらいまでならページごとにフォルダにしてひとつのファイルで描いちゃうし、Web漫画なら左右やノド考えずにコマ割りしてしまうんですが、印刷するとなると考えることが増える…ので、ページ管理機能とても助かりました。ページ一覧を見ると、進捗も一目でわかる!
他にも色々あるはずなんですが今回はこのへんで…!
【当日~現在までの感想】
たのしかった~~~!!!!
自スペースに放置して各委託通販サイト回ったりFF14したり、知り合いのスペースや他アラもふらふらと回ったり……。FF14の感覚と即売会イベントの感覚がいいとこどりできているかんじで、気楽にたのしく参加できました!
アバターも、急いで自機正面だけ作ってカニ歩きしていました。出来心でゲーミングするようにしたら動くたびにチカチカチカチカチカチカするの面白くて、結局ずっとゲーミングのままにしてました。
集合写真でもチカチカしてきた!
自スペースにも気軽に入っていただけたり、放置してても「ピロン♪」と鳴るのでそくささとスペ見に行けたり…!メッセージボードにもコメントいただけてとても嬉しかったです! エアスケブも描いたり描いていただいたり楽しかった~!
新刊の方は想定以上にお手に取っていただけ、予約分だけでほとんど捌けてしまって当日も開始直後AM1時ごろまでにいったん完売してしまったのですが、入荷お知らせメールの登録を一定数いただけたので再販決意することができました!
再販もたくさん検討していただけたり、発送遅くても予約いただけたりしたのは、予約もOKイベントということでリアル即売会とは違って「すぐ手に入るのがあまり重要ではない」という前提があったことも大きいかなと思います。
また、当初「通販は即売会当日より捌けない・オンラインイベントはオフイベよりも捌けない」という認識でした。「オンラインだとカートに入れてふとしたときに正気に戻って買わないこともしばしば」というのもどこかで見た。が、頭割りに関してはそんなことないかんじが…した…!!
これは憶測ですが、ヒカセン、公式グッズ通販の影響もあって、たとえ予約商品で手に入るのが遅くとも「オンラインで欲しいものをポチする」のに抵抗がない体に…なっているのかなと…!
いや本当に、楽しいし嬉しい頭割り2でした…。ちょうど当日に初版分が届いた方からメッセージボードでご感想もいただけたりしてHAPPY…!
再販分はただいま発送作業を始めたところなので、いましばらくお待ちいただければと思います!
・戦利品が次々届くのが嬉しい
オフイベだと当日全部読み切って「ハァ~~~ン…(満足)」てするのでピークが一瞬でちょっと勿体ない感覚もあるんですが、オンラインイベだと週に何冊がずつ届くのでちょっとずつのお楽しみが続く…!!
ネップリや無配・展示は当日/翌日楽しみ、本は後からまたやってくる二段構え…! 日々のご褒美が届いているような感覚で、新鮮で楽しかったです。またこれから届く予定の予約本もある!たのしみ!生きるぞ
頭割り3
開催決定おめでとうございます!ありがとうございます!
またにぎやかなお祭りの日が来るのも楽しみだし、私もまた本出せるように頑張ります!(今度こそ余裕入稿)
11/14!!もう予定表に書きこみました!今度こそ…間違えない…!!!(三層)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?