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芸人ニュース File.1【脳みそ夫、アイヌ民族に対する不適切な発言を謝罪】

・はじめに

 普段は、バラエティ番組や賞レースの感想を投稿していますが、今回は最近起きた芸人さんに関連するニュースを1つピックアップし、それに対して個人的に思うことを綴っていきたいと思います。
 第一回目は、日本テレビにて放送されているニュース番組「スッキリ」の中で、アイヌ民族の方たちに対して差別的な表現が用いられたとする問題について見ていきます。

・問題の経緯

 問題は、2021年3月12日、日本テレビのニュース番組「スッキリ」で、終盤に放送されるコーナー、「スッキりす週末オススメHuluッス」にて起きた。
 このコーナーは、動画配信サービス・Huluで見られるオススメ作品を、スッキりすに扮した脳みそ夫が紹介するというもの。その日に紹介していたのは「Future is MINE -アイヌ、私の声-」という作品であった。これは、アイヌに生まれた女性を描いた短編ドキュメンタリー作品だ。
 筆者は、その日のオンエアを見ていたわけではないので、詳しいことはよくわからないが、おそらく、作品内容を紹介しているときは特に問題はなかったのだろう。しかし、紹介が終わり、最後、そのコーナーでお決まりの締めのコメントを脳みそ夫が言った際、そこに不適切な表現があったという。
 その締めのコメントとは、毎回、脳みそ夫が、紹介した作品に絡めた謎かけを言うというもので、問題のあった回では、次のように述べた。

「この作品とかけまして動物を見つけた時ととく。その心は、あ、犬!」

 おわかりになられる通り、アイヌとあ、犬!という言葉をかけた文章になっているのだが、実はこの表現がアイヌの人たちを傷つけることになってしまうそうだ。
 調べてみると、「あ、犬」=「アイヌ」という表現は、昔からアイヌ民族の人たちを侮辱する発言として使われていたらしい。
 このような歴史的事実があることを考えると、今回の件は、極めて不適切な表現であったとしか言いようがない。
 おそらく、脳みそ夫も、コーナーを編集した番組スタッフやプロデューサーも、アイヌ民族の方々を差別する意図があって、あの文章を発信したわけではないだろう。ある意味、無知によって引き起こされた事故だとも言える。
 しかし、それでは言い逃れはできない。先のような歴史的事実がある以上、脳みそ夫にもスタッフにも責任はあり、謝罪はするべきだし、アイヌ民族の方々や、そういった知識を持った専門家の方々から非難を受けるのは至極、当然のことである。
 番組サイドには、今回の件で傷つけてしまったアイヌ民族やその関係者の方々に対し、しっかりと説明責任を果たしてもらい、再発防止に努めてもらいたいところだ。

・個人的な思い

 ただ、筆者は、脳みそ夫も含め、番組サイドを断罪する立場にはない。筆者自身も、そういった事実があったことは全く知らなかったし、正直、そのオンエアを見ていたとしても、何も違和感は感じていなかっただろう。それに、他にも、同じように、その事実を知らなかった人はたくさんいるはずだ。
 だから、今回の件を機に、その表現は冗談でも言ってはいけないことなのだと学ぶことができたし、他の人たちにも学んでほしい。そして、自分は知らなかったのにも関わらず、マスコミはどうだとか批判するのはやめてほしいし、そもそも面白くないとかいう批判も論点がズレているので、お門違いだ。
 
 また、このような問題はこの先、テレビ関係者だけでなく、誰しもに起こり得るということを肝に命じておく必要性があるだろう。
 今の時代、SNSなどで誰でも簡単に意見や考えを発信できる。ちょっとした冗談でも、その表現がもしかしたら誰かを傷つけていることだってあるかもしれない。その時に、「知らなかった」の一言では済まされないのだ。
 そういった意味で、今回の件は、テレビ関係者はもちろんのこと、我々一般人も帯を締め直すきっかけになったのではないだろうか。

・まとめ

 さて、ここまで長々と偉そうなことを語ってしまいましたが、「Future is MINE -アイヌ、私の声-」は絶対に素晴らしい作品だと思うし(筆者はHulu会員ではないので見れなくて残念ですが…)、脳みそ夫は個人的に好きな芸人なので、今後も頑張っていってほしいと思います。
 拙い文章ではありましたが、読んでくださりありがとうございました!!

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