ご報告でございます

さて、ようやく秋めいてきた今日この頃。
チャーハンが食べたくなる季節だと思いませんか。
老若男女、誰もが涎を垂らして欲する魅力的なチャーハンという食べ物。
毎日、雨にも風にも負けず汗をかきながら一心不乱にチャーハンを提供し続ける町中華。
都内にはチャーハンがウマいという名店は数多くあります。
なかでもトップランカーの店といえば、大山の「丸鶴」。
メディアで散々こすられてきた名店です。
そして言わずもがな、元カリスマホストの城咲仁氏の父が創業したお店です。
もうすぐ創業60年を迎えるという脅威の創業者・岡山実氏。
それを支える息子の城咲仁さん。
とある記事によると、いわゆる町中華は、
「1980年代前半にかけてその数を増やしていった」
とあります。
つまり、創業者の年齢を考えると、大半が60代以上。
(そう考えると「丸鶴」の岡山氏は驚異的です・・・)
そうなると、当然「後継者」をどうするかという深刻な問題が出てきます。
稀に常連客が後を継ぐというケースもあるようですが、大体は子供(主に息子)が継ぐか途絶えるか、ということになってしまいます。
後者だった場合、とても切ないですよね。
さらには、年齢的に体力的に引退しようと考えてはいるけど、まだ鍋を振れるうちは・・・とか、足しげく通ってくれる常連や美味しいと言ってくれるお客のことを考えると・・・など、そういった想いがありなかなか踏み切れないといった悩みもありますよね(おそらく)。

前置きが長くなってしまいましたが・・・いえ、これはとても重要な前置きなので、長くなるのも仕方ありません。
わたくしが、「道葉いち 」というペンネームで執筆した短編小説「オヤジのチャーハン」が幻冬舎ゴールドライフオンラインにて掲載されております。

この作品は、幻冬舎ルネッサンスの「再チャレンジコンテスト」でまさかの大賞を頂いてしまったという、幻の作品です(そして処女作!)。
「ありがとうございました」、を何万回も関係者の方々に言わないと失礼となる、わたしにとってはそんなとんでもない事件でした・・・。
この作品は、某冷凍食品メーカーの懸賞に応募したのがきっかけで書き始めたものです(新たに発売する「冷凍炒飯」に関連して、「炒飯」についての何らかの作品を応募してください、的な)。
最初は第1章だけの本当に短いものだったのですが、数年寝かして、続きを書き、完結させたものなのです。
そして何より、noteで書き始めて、都度公開したりしなかったりを繰り返していた作品でした。
前置きで触れている、町中華の現実と、自分の環境なども反映しながら、溢れ出てくる感情や想像を割と素直に綴っていたように思います。
noteで書き始めたのは2018年頃。
それから6年。
「丸鶴」のように、後継者問題が深刻な町中華は年々増えています。
言葉でカンタンに言ってはしまえますが、実際はとても根が深い問題です。
しかし、絶えたらそれはそれで、時の経過とは常にそんなもんだと、それだけのことかもしれません。
とはいえ、関心を寄せる人が一人でも多くなれば、それだけ解決策が増えるのではないかと、わたしは淡い希望を持っているのです。

何10年も胃袋を満たしてくれ、幸せな気持ちにしてくれた、町中華という尊い存在について、想いを馳せる人が、一人でも増えますように・・・。


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