2023年新年2日め。
iyamori
次女の話し。
現在28歳で独身だが普通に稼ぐ社会人。
顔というか頭が小さくてどんな帽子も似合う。
二十歳の成人式に合わせて、高校卒業と同時に髪の毛を切らせなかった時の「もういいかげんヤダ」という不機嫌そうな顔ですら可愛かったなと思い出す。
あ、こんな出だしだとまるで彼女に何か不幸でもあったように感じる人もいるかもしれないがそうではない。彼女は普通に元気だ。
彼女がまだ中学生だった頃。
「今日は遊びに行ってくる」と、彼女が言うから、「あ、じゃあ駅まで送って行こうか?何時?」と私が言うと、ちょっと考えてるふうにして、「うん、いいよ(OK)」と言った。
ん?
又、もっと子供の頃は、彼女のことが多分大好きだった男の子のいつも付いて回る行為が彼女は鬱陶しくて、傘で突いて、来るな来るなと苛めた(ように担任の先生からは見えた)。やめてよ〜遊ぼうよ〜と甘えたように言う男の子に近寄って欲しくなくて傘で突いたと、次女は学校から帰ってきてから私に「報告があります」と「報告」した。
自分で自分のしたことをお母さんに報告しなさいと先生に言われたのだそうだ。
そして少し大きくなってきた頃。
教室は賑やかだったらしい。
教師は不在で自習時間。
教室の前から後ろへ行ったり来たりする女子児童が居た。
黙って移動するだけなら別に良かったと彼女は言った。
しかしその女子児童はとてもうるさかったのだと言う。
キャーキャーと何を喋っているのかわからないけど、とにかく笑って喋って前へ後ろへと移動していた。そして、彼女の前の女子児童の自分の席に戻ってきて座った。
座ってからもその女子児童は1人で喋って笑っていた。
「周囲は?他の友達は何も言わないの?」と、私は聞いた。
「そいつは話しかけてるけど誰も無視だよ」と言うことだった。
「そうかよ、、。」
そこで彼女は、1番後ろの席だったせいで、ちょっと体をひねれば手に届くところに【imidas】があったので、それで前の席で喋り続けている女子児童の頭をゴンとやった。
何も言わない。ただゴンとやった。imidasで。
女子児童は「ひどーい」と言う。「いた〜い」とも言っていたらしい。「先生〜」(自習だったし教師は不在だったし)となったかどうかは思い出せないが、彼女はまた、親には自分で報告しなさいと教師に言われて、「報告があります」と私に「報告」した。
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私の友人の下の子は、今27歳独身で、友人(母親)と一緒に暮らしている。
27歳独身のその下の子に、母親である私の友人が、私と電話で話している最中に大きな声で注意した。
「そんなもの食べるんじゃない」と。
「何を食べようとしてるの?」
「は、あ、ポテト、あほらダメよしなさい!」
「え、なんでダメなのよ」
「だってホラ時間たってるし、、あ、もうコラ!」
27歳下の子と友人とで食べるな食べたい食べてやるで、昨夜買ってきたマックのポテトに伸ばされた下の子の手と様子が目に見えるようだった。
「よしなさいって言ってるでしょ」
「そんな時間経って、、体に悪いからホラ」
「あ、、もううおお〜」スマホから聞こえてくるのは友人の声ばかりだった。
どうしても食べさせたくなくてやいのやいのと言う私の友人に、27歳の下の子は言った。
「静かにして」
ーーー友人は黙った。
「静かにして」
一瞬の静けさの後で私と友人は爆笑した。
「うるさい」と言われても黙らないけれど、「静かにして」と言われたら黙る。なぜだ。
そこからしばらくお互いの「下の子談義」に花が咲いた。
面白い。
どんな育児にも正解は無い。
ただ、やっぱり結局「面白いな」と思い出せる育児場面が多いと言うのは幸せなことだったと思うのだ。人間の子を育てるって大変なんだけど、面白いのだ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回又別の記事で。